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カート・コベイン、沈黙を破る??

先週末、こんなタイトルのプレスリリースが届いた。
Kurt Cobain Breaks His Silence Over A Decade After His Death
カート・コバーン、死後10年以上がたった今、沈黙を破る

映画の上映会のお知らせであった。
沈黙を破る、ってあなた、そんなわけはないですよね。
死人に口無し。

それでも若い頃、カート・コベインが大好きだったので、ついつい無理して出かけてしまった。
(ちなみに日本では、コバーン、と言われているようだが、本当はコベインなのです)
Kurt Cobain
About A Son
というタイトルの映画。
KURT_COBAIN_INVITE_LA[9].jpg


日本では、8月からやってるみたいですね。しかもいまだに上映中?
こういうところがすごい、日本。さすがである。

カートが自殺する1年ほど前に、唯一仲のよかったジャーナリストを家に招いて、何度か真夜中に何時間にもわたるインタビューをしていた。
そして、これまで未発表だったインタビューをベースに、映画を作った。
とは言っても、素材はテープだけなので、絵はあとであてこんだ、彼の故郷や彼が住んだオリンピアやシアトルの映像。
彼の縁の場所の映像をバックに、延々と彼のしゃべりが一時間半。
幼少時代のこと、ヘロインのこと、自殺願望のこと、コートニー・ラブのこと。

見始めたときは、映像がリアルじゃないので、退屈しちゃうかなと思い、失礼にならない程度に帰るには何分くらいが適当だろうか、とかぶつぶつ考えていたのだが、気がついたら最後まで見てしまった。

でもそれは、私がカート好きだからだろうと思う。
好きじゃなかったらものすごく退屈なはず。
というわけで、NYプレミア/プレス上映会だったのに、座席はがらがら。

それでも最後まで見ると、なんとなく、見えてくる。
カートは、自分のことを、「アメリカのTV文化にファンタジーがまだあった時代に育った最後の世代だ」と言っていた。
つまり、バイオレンスやリアリズムがテレビに登場する前に育った、ということだ。
そして、お金がなくなって、真冬に橋の下で眠った極貧の売れない時代の話をする一方で、幸せな家族に恵まれなかったことぐらいしか不幸がなかったのに、被害妄想が激しく、人嫌いになった自分のことを、
I am a product of spoiled America
僕は甘やかされたアメリカの産物だ。

と言っていた。
カート・コベインが物質的に恵まれていたかどうかは別として、確かに、物質的に困窮した社会だったら鬱病になる可能性は少なそうである。
私だって、親のすねをかじっていた頃のほうが、鬱々としたり、とげとげした怒れるティーンだったわけだし。
科学的な根拠はないけれど。
いつも自殺のことを考えている、と言っていたカートが、同時にそれだけ自分の存在を冷静に見ていたことがちょっと怖くて、背筋が寒くなったなり。

このインタビューは、シアトルの自宅で夜中に行われたものらしい。
ちなみに私は、ガス・ヴァン・サントの「ラスト・デイズ」の公開時に、当時ニルヴァーナやマッドハニーを撮っていたフォトグラファーに取材しに、シアトルに行ったことがある。
そのとき、カートとコートニーが住んでいた家も見に行った。
アメリカの住宅バブルを象徴するような、ちょっと趣味のよくない豪邸だった。
そのとき、くだんのフォトグラファーが言っていた。
「僕も何度か入ったことがあるけれど、この家に、カートらしいところは一つもなかった。カートにとったら住むところなんて、どうでもよかったんだろうな」

それにしても、この映画のマーケティング戦略はいかがなものか。
映画が良心的だっただけに、ちょっぴりがっかりしたのでした。

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