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マガジン・ビジネスの未来とハロルド・ピンター

失業中の友人Mを心配して電話をしたら、
「そんなことより、あなたこそ、大丈夫?」
と心配されてしまった。

Mの愛読サイトは、gawker.com
gawker の最近の大ネタのひとつは、「Great Magazine Die-off」。
インターネットを駆け巡ったNaylon廃刊の噂はガセだということがわかったけれど、最近、アメリカの紙媒体業界は、悪いニュースに占領されている。
オプラ・ウィンフリーの「O at Home」の廃刊、シアトル・タイムスやコンデナスト「ポートフォリオ」のレイオフ、鳴り物入りで出版されるはずだった「02138」、悪い話をあげると切りがない。

私の書いている雑誌は、日本の雑誌ばかりなので、今のところ大きな影響はないけれど、広告収入がこれから減るだろうことを思うと、きっと厳しくなるのではないかと想像される。
日本のマガジン・ビジネスは、欧米のブランドの広告収入に頼っている部分が大きいので。

今、書評を書けというオーダーをうけて、2009年以降の世界を考えるヒントになりそうな本を何冊か読んでいます。
その1冊が、ハロルド・ピンターの「何も起こりはしなかった」。


ついてきた帯には
「“自由”“民主主義”の名の下の
人権侵害と言論の危機!
05年度ノーベル賞受賞の劇作家が米・英の外交政策を痛烈に批判する!」
と書いてある。

ネタばらしになってしまうので、あまり詳しく書かないことにするが、この本にはもうひとつ重要なメッセージがある。
それは、藝術というものの意味は何だ、という重要な疑問を考えなさい、ということかなと思う。
911が起きたとき、まだ報道に携わっていたけれど、「私のやることに何の意味があるのだろうか」という気持ちになった。
今もそうだけど、難しい時代には、アート(広い意味で)の意味なんかあるのだろうか、という気になってしまうことがある。
結局、アートは、おなかのすいた人の空腹を満たすことはできないし、世界を救うこともできないわけですから。

でも、だからこそ、どんな時代も、政治的、社会的メッセージを発信し続けてきた賢人の言葉には重みがある。
もちろん、自分の生業と、ピンターさんの偉業を比べるなんていうおこがましいことをするわけにはいかないのだけれど、ピンターさんの本を読んでいて、マガジン・ビジネスの未来は暗いかな~と、一瞬でも心配した自分が叱られているような気持ちになりました。
ピンターさんは、どんな時代でも、自分が信じる道を進み続けるしかないのだと言ってくれているような気がします。
どれだけ自分の力が小さくても、そして、結局、何も起こらないのだとしても。
自分のやっていることに意味があるんだろうか、と思ったときには、この本に立ち戻ろうと思わせてくれる一冊でした。
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