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人種差別は過去の話でない ~オバマ

しばらく前にカリフォルニアでタクシーに乗ったら、運転手さんが日系人だった。
ハワイ出身だが、景気が悪いのでサンフランシスコに出て来たという。
年の頃は50歳くらいか。
父親はご多分に漏れず、戦争中に強制収容所に入れられたけれど、その話は全然しない、という話をしてくれた。
戦争が終わってからも米軍に奉仕して、いとこや兄弟も米軍に入った人が多いという。
自分は独身だけれども、兄弟やいとこはみな日本人でない人と結婚した。
珍しいところでは、たとえばロシア系とか、ルイジアナのクレオール黒人と結婚した人もいるんだそうだ。

I hope we can keep mixing until there is no such thing as a race,
even though it would take a long long time.
I won't be around by then.
人種というものがなくなってしまうくらい、人種がミックスし続ければいいと思う。
とても長い時間がかかるだろうけどね。
きっとそのときには僕はもういないだろうな。

彼のコトバを聞いて、アメリカの人種問題のリアリティについて考えこんでしまった。
キング牧師の「私には夢がある」スピーチは1963年。
30年以上経った今も、アメリカの人種は分断されたままなような気がする。
キング牧師も、こんなに長い時間がかかるとは思わなかったのではないだろうか。

オバマの躍進で、黒人が初めて大統領になる可能性が今までになく現実的になってきたといっても、彼は白人のミックスである。
これまでも選挙運動のなかで、彼がblack enoughじゃないのではないか、ということが取り沙汰されてきた。

そして、ちょっと前から、彼が20年以上通い続けているという教会の黒人牧師の“白人敵視発言”が取り沙汰されるようになった。
問題になったのはこのあたりだ。
The government wants us to sing 'God Bless America?'
No, no, no! Not God bless America! God damn America
政府は、「アメリカに神のご加護がありますように」と歌えという。
違う、「アメリカに神のご加護がありますように、どころか、ふざけんな、アメリカだ」

ま、これは一番感情的な部分で、くだんのジェレマイヤ・ライト牧師がいったのは、911はアメリカの外交政策の結果だ、そして、白人が圧倒的な力を持つ政府がフェアでない、ということである。
はっきり言って、それには一理あると思う。

しかし、オバマは人種統合をうたっているので、「家族同様」といわれる牧師の発言をどう思っているのか、と批判が相次いだ。実際、牧師の「過激発言」がさんざん報道されたあと、オバマの支持率は落ちたらしい。

そして、2日ほど前に、オバマはこれに応えて演説をした。

It's a racial stalemate we've been stuck in for years
もう何年も続いている人種的なこう着状態だ。

で、ちょっと長くなりますが、その続きの一番心に残ったところ。
I can no more disown him than I can my white grandmother ― a woman who helped raise me, a woman who sacrificed again and again for me, a woman who loves me as much as she loves anything in this world, but a woman who once confessed her fear of black men who passed by her on the street, and who on more than one occasion has uttered racial or ethnic stereotypes that made me cringe.
These people are a part of me."
私を育ててくれ、私のために何度も犠牲を払い、この世の何よりも私を愛してくれながら、路上を通りかかった黒人に対する恐怖感を告白したことがあり、また私が縮みあがるような人種的/民族的ステレオタイプを口にしたことがある白人の祖母を認めないといえないように、(ライト師を)認めないと切り捨てるわけにはいかない。
この人たちだって私の一部なのだ。

この演説、30分以上と長かったけれど、一瞬、YouTubeのナンバー1になったらしい。
みたい人のために、これ。

言っておきますが、長いですよ。

最近のオバマ、パンチが足りねーよなー、と言っていたけれど、ひっこめます。はい。
パンチ、ありあり。
そして何よりも、今のアメリカの人種問題の現実をものすごく的確にとらえていると思う。

白人のみなさんが、どれだけ黒人の地位の向上を言ったところで、やっぱりたとえばアメリカの貧困人口は圧倒的に黒人だし、刑務所人口でも一番多いのは黒人なのである。

ニューヨークに生きていると、それほど人種問題にセンシティブになる必要もない。
でも、外に出ると、すぐにわかります。
平等なんてウソだってことが。
アメリカに生きたことのある人には、必ず一度は見てほしい演説なのです。



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