2008年10月 | ARCHIVE-SELECT | 2008年12月

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大統領とヒップホップ

大統領選でオバマが勝ってから、2PACを聞き直している。
なかなか感慨深いものがあります。
特に、Change とかLife Goes Onとか。
2PACがこういう歌を作っていたとき、オバマは国政の場にもいなかったわけで、90年代を考えるとますますすごいことが起きたのだな、と実感する。

わざわざ今2PACを聞きたい理由は、大統領選のフィーバーがすっかりおさまって、恐怖感ばかりが蔓延している世の中から逃避したいからなのかもしれません。
これから大変なことがたくさん起きて、あの夜の気持ちを、アメリカがすっかり忘れてしまうのではないかと思うと怖い。
特に、国務長官になると思われるヒラリー・クリントンを筆頭に、オバマ政権の閣僚候補に、クリントン政権に近い名前が多数出ているのを見ていると、前に進めるのか、と漠然とした不安を感じたりするわけです。
そりゃあ、評価も高くてしかもフレッシュ、という人がそんなにいるわけはないのはわかるし、大統領が若いわけだから、経験のある人で固めたほうがいいのだろうということは理屈としてはもちろんわかる一方で。

南部の一部では、オバマが大統領になったことをまだ受け入れられない人たちがいて、大爆発している、というニュースもちらちら目にするし。
ものすごい人種差別主義とはどういうことか、あえて目にしたい人は、ここをクリックしてください。

そういえば、14日の Real Time with Bill Maherに、Sean Comb(Pディディ)が出ていて、オバマが勝ったことがヒップホップを変えるのではないか、というようなことを示唆していた。
I think you will see a change.
You will see another level of consciousness and another level of responsibility.
(中略)
We needed this.
We will take this one and maybe we will clean up lyrics now.

思えば、最近、あまりヒップホップを聞かなくなっていた。
年をとった、ということもあるだろうけれど、2PAC時代の生々しさとリアルさが薄くなって、マネーゲームっぽくなってしまったから、という部分もある気がする。
大統領が黒人、という事実が、ヒップホップをどう変えていくのか、というか、そもそも変わるのか、とても楽しみである。


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| 有名人/セレブ | 16:14 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ビッグ3とプライベート・ジェット

というわけで、GM(とビッグ3の残り2社)問題はまだ長引いている。
大変なことになってしまうから、公的資金を下さい、とお願いしにきたのに、プライベート・ジェット機(デトロイトからワシントンDCまで、ガソリン代2万ドルだという)でやってきたことがばれ、議会と世論の神経を逆撫でしてしまった。
こういうことを 「PR disaster」と呼びます。

とても複雑な気持ち。
クラスで一番の落ちこぼれなのに、先生たちにすりよることでなんとか進級してきた子が、ついに落第しそうになって、それはとても自業自得なことなのに、この子が落第するとクラス全員が落第してしまうだけでなく、学校中が大変になる、というようなことです。
ここまでくる前に、ほかにもできることが山ほどあったはずなのに。

フォードのムラリー社長のコメント。
We are equal to or better than Honda and Toyota.
Every new vehicle that we make, whether it's small, medium or large, is best in fuel efficiency.
The given is safety.
And we have more, at Ford, more five-star quality and safety ratings than any other automobile.

今までこの人は何を見ていたのだろう?とあきれてしまった。
昨日CNNを見たら、アンカーが記者に「トヨタとホンダの役員は、プライベートジェットで動いているのでしょうか?」と聞いた。
記者の答えは、「わかりません、でも、トヨタとホンダの役員は、議会で公的資金を注入してくれなんて言ってませんからね」だった。
おっしゃるとおりです。
(実際のところ、どうなんだろう?勝手にノーではないかと想像する)。

そして、「そうはいっても、救済措置をとらなかったら、景気全体ひいては世界に飛び火する」という恐怖感がただよっている。
確かにそれは恐ろしい。
でも、死にそうなものを無理矢理生かしたところで、早いか遅いかの違いではないかと思うのだけれど。
今まで、そうやって何度も、恐怖感に動かされてきたのではなかったか。
アメリカ人のアメ車離れがすっかり進んでしまったビッグ3が借りたお金で立ち直って、利子をつけてきちんと返済する、というシナリオは考えにくいと思うのだが。
そう思ってしまう私は、経済のことがわからないバカなのだろうか。

というわけで、私の気持ちはとても複雑。
この問題について、23日のJ-Wave「Good Morning Tokyo」でちょびっと話します。
それまでに考えをまとめようと思います。

| ビジネス/金融 | 18:44 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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NYを訪れるのにベストな時

今日は、かつてニューヨークでカルト的な人気があったパンクのバンドをやっていたRさんと会って来た。
知り合いが、ものすごくおもしろいヤツがいるから会ってみるといいと言って紹介してくれたのです。
今は、赤い2階建てのバスでニューヨークのツアーガイドをやって生計を立てているという彼。
いわゆる“ダイブ・バー”に行き、ハイネケンを飲みながら、おもしろい話をいろいろしてくれた。
この“インタビュー”は、お友達が主宰しているネットのマガジンに掲載する予定なので、乞うご期待。

ひとしきり話をして、ところで君はいつNYにきたの?
と聞かれた。
98年に来ました、と言って、ニューヨークがクールだった時代の後かもしれませんね、と言ってみた。
私が移り住んだ90年代後半のニューヨークは、ジュリアーニのクリーンアップ運動とITバブルの真っ最中だった。
タイムズスクエアにディズニーのショーがやってきて、グランドセントラル駅が改装オープンし、アダルトビデオショップが次々と閉店に追い込まれる、そんな時代でありました。
初めて遊びにきたのが93年。それからどんどんきれいになっていったわけですが、つまり、私は混沌とした時代のニューヨークを知らない、ということです。
ニューヨークにずっといる人と話をすると、そうよね、昔はもっとおもしろい街だったのよね、と想像してうらやましく思う瞬間が多々あるから、こんな言葉が口から出たのだと思う。

そうしたらパンク野郎のRさんは、こう言った。
How long does it take to be a New Yorker?
10年経てばあなたもニューヨーカー、とよく言うので、10年?と聞いたら違うという。
答えは5分。
If you are here for five minutes, you are one of us.

そして次の質問。
When is the best time to be in New York?
70年代?と聞くと
No, 20 minutes ago.

つまり、ニューヨークではいつも、20分前はもっとクールだったということになっている、いつ来ても、過去にはもっとおもしろいことがあったのだろうな、と思わせる何かがある、という意味であります。
Rさんが教えてくれたのは、どうせ過去のほうが良かったんだったら、今を楽しむが勝ち、ということだった。
ブロンクスで育ち、親元を離れてからはずっとマンハッタンで暮らしているというRさん。
たぶん50歳くらいだろうか。年は教えてくれなかったけれど。
精神はものすごくパンクなのに、驚異的なポジティブ・シンキング。
今日もまたこの街にひとつ教えられてしまいました。

| ニューヨーク | 17:24 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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マガジン・ビジネスの未来とハロルド・ピンター

失業中の友人Mを心配して電話をしたら、
「そんなことより、あなたこそ、大丈夫?」
と心配されてしまった。

Mの愛読サイトは、gawker.com
gawker の最近の大ネタのひとつは、「Great Magazine Die-off」。
インターネットを駆け巡ったNaylon廃刊の噂はガセだということがわかったけれど、最近、アメリカの紙媒体業界は、悪いニュースに占領されている。
オプラ・ウィンフリーの「O at Home」の廃刊、シアトル・タイムスやコンデナスト「ポートフォリオ」のレイオフ、鳴り物入りで出版されるはずだった「02138」、悪い話をあげると切りがない。

私の書いている雑誌は、日本の雑誌ばかりなので、今のところ大きな影響はないけれど、広告収入がこれから減るだろうことを思うと、きっと厳しくなるのではないかと想像される。
日本のマガジン・ビジネスは、欧米のブランドの広告収入に頼っている部分が大きいので。

今、書評を書けというオーダーをうけて、2009年以降の世界を考えるヒントになりそうな本を何冊か読んでいます。
その1冊が、ハロルド・ピンターの「何も起こりはしなかった」。


ついてきた帯には
「“自由”“民主主義”の名の下の
人権侵害と言論の危機!
05年度ノーベル賞受賞の劇作家が米・英の外交政策を痛烈に批判する!」
と書いてある。

ネタばらしになってしまうので、あまり詳しく書かないことにするが、この本にはもうひとつ重要なメッセージがある。
それは、藝術というものの意味は何だ、という重要な疑問を考えなさい、ということかなと思う。
911が起きたとき、まだ報道に携わっていたけれど、「私のやることに何の意味があるのだろうか」という気持ちになった。
今もそうだけど、難しい時代には、アート(広い意味で)の意味なんかあるのだろうか、という気になってしまうことがある。
結局、アートは、おなかのすいた人の空腹を満たすことはできないし、世界を救うこともできないわけですから。

でも、だからこそ、どんな時代も、政治的、社会的メッセージを発信し続けてきた賢人の言葉には重みがある。
もちろん、自分の生業と、ピンターさんの偉業を比べるなんていうおこがましいことをするわけにはいかないのだけれど、ピンターさんの本を読んでいて、マガジン・ビジネスの未来は暗いかな~と、一瞬でも心配した自分が叱られているような気持ちになりました。
ピンターさんは、どんな時代でも、自分が信じる道を進み続けるしかないのだと言ってくれているような気がします。
どれだけ自分の力が小さくても、そして、結局、何も起こらないのだとしても。
自分のやっていることに意味があるんだろうか、と思ったときには、この本に立ち戻ろうと思わせてくれる一冊でした。

| メディア | 15:44 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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大統領選、同性結婚、そしてマリファナ

アメリカの大統領選挙では、大統領に誰を支持しますか、という以外の質問、つまりそれぞれの州で問題になっていることの、是非を問う質問が含まれていることがある。

この間の選挙でも、全米レベルで話題になった "proposition(投票事項)"がふたつあった。
ひとつめは、マリファナ。
ミシガン州では、メディカル・マリファナの是非が問われて、63%がイエスの投票をした。
こうしてミシガンは、全米で12州目の「メディカル・マリファナ」州になった。

マサチューセッツ州では、マリファナ所持の「非犯罪化」が問われて、1オンス(28.34グラム)以下のマリファナ所持は、犯罪ではなくなることになった。
この背景には、多くの州では軽犯罪と見なされるマリファナ所持で捕まる人口のために、刑務所がとても混雑してしまうことや、取り締まりのために多額の税金が使われていることがあったらしい。

ミシガンでもマサチューセッツでも、オバマに投票するために初めて有権者登録をした若者たちのおかげで、マリファナ合法化派が、過半数を獲得したわけです。
(ちなみに、今日HBOの「Real Time With Bill Maher」を見ていたら、ビル・マーが、「経済を救うためにもマリファナを合法するべき」、と主張したうえ、フロリダの女性下院議員に「そう思いませんか?」と聞くというシーンがあった。税収が増えるという理屈で。アシュトン・クッチャーも、大賛成。もちろん下院議員は、「ノー」と一蹴していたけれど。)

しかし、もうひとつの主要な投票事項のほうは、意外な展開になっている。
それは、同性愛者の結婚問題。

ホモセクシャルのカップルのために、同じ権利を保証しましょう、という運動はずっと続いているけれど、そのたびに、宗教的に保守的なみなさんや、教会組織が反対に動くため、「結婚」という形態を法的に認めているのは、現状で、マサチューセッツと最近結婚を合法化したコネティカットだけ。
「結婚」という名前ではなく「civil union」という形態で、権利だけを保証しているのは、バーモントとニューヨーク。

カリフォルニアでは、今回の選挙で「同性愛者同士の結婚を禁止する」という投票条項が52%という僅差で支持されたので、今、ちょっとした騒ぎになっている。
なぜ、意外、と書いたかというと、若者のほうが、同性結婚を支持する傾向にあるので、マリファナ条項と同じ結果にならなかったことに驚いたのです。
新聞なんかを読んでいると、大きな教会組織が大金をつぎ込んで激しく運動した、ということと、カリフォルニアは、ヒスパニック系、つまり敬虔なカトリック教徒が多い、ということが要因になった、ということらしい。

私もこれまでなんどかこの問題を取材したことがある。
ゲイのカップルは、たとえば、長年連れ添ったとしても、死ぬときに、パートナーに遺産を残せないとか、パートナーが交通事故にあったときに、家族と見なされずに病室に入れてもらえない、とか、ストレートだったら考えなくてもいいような問題に直面することが多い。
そういう話を聞いていると、とても悲しくなります。

「結婚」に反対する人たちは、「結婚は男と女の間の聖なる関係のことだけを指す」と主張するのだけれど、個人的には、男だろうと、女だろうと、ホモセクシャルだろうと、ストレートだろうと、同じルールにすればいいのに、と思っている。
けれど、そもそも同性愛者の結婚に反対する人の多くは、「ホモセクシャルであることは罪」と思っている人が多いので、そんな人の考えを変えることはとても難しい。
どんなに「罪」だと主張しても、ホモセクシャリティが消滅することはないのにね。

さらにわからないのは、「同性結婚を支持しない」というだけでなくて、「同性結婚を禁止したい」という気持ち。
あなたと何の関係もない、しかも、愛し合うゲイのカップルが、あなたたちに、何か悪さでもしましたか、と聞いてみたいぐらいだけど。

カリフォルニアでは、連日、同性愛者の結婚を支持する人たちが、デモを行っていて、今回の選挙で通ってしまった禁止条項の合憲性を法廷に訴えるみたいだ。
デモを行っている人たちのプラカードに、「I have a dream too!」と書いたものを見つけて、今回の「Change」運動に取り残されてしまったのね、と実感した。
(ちなみにオバマは、「結婚」でなく「civil union」を支持しています)

テレビに出ていた運動家の一人が、オバマ政権に期待する、と言いながら、「景気が悪いから、この問題は軽視されてしまうかも」とちょっと弱気だったのが、印象に残った。
というわけで、この問題は、まだまだ解決を見ないまま。
ラブ&ピースへの道はまだまだ遠いようです。

| 時事 | 10:36 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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カナダの銀行の経営状況がが世界で一番健全な理由

TIME誌に、「カナダの銀行が援助を必要としていない理由」と題された記事を見つけた。

カナダの銀行の経営状態は、世界的にいうとナンバー1らしい。
サブプライムの影響を被った銀行はあるにはあるが、基本的に、規制がとても厳しいので、サブプライムに資金を垂れ流すこともできなかった、そしてそれが結果的には吉と出たかもしれない、という話である。

そういえば、去年の春くらい、規制問題の専門家にインタビューした。
その先生は、規制という学問の分野では若手のスターと言われる人だったのだが、基本的に自由主義の信奉者で、規制は少なければ少ないほど良い、すべて市場の自然な流れにまかせるべき、という立場を取る人だった。

私も、ずっとそう思っていた(基本的に、当局によるコントロールが嫌いなため)。
でも、そうなのだろうか、と最近よく疑問に思う。
自然な市場の流れにまかせてきた結果、今、先進国の経済は、大恐慌以来と言われるほど危険な状態にある。
やっぱりダメだったってこと?
それでも、やっぱり、原則はあくまでも正しい、という人はいる。
でもなあ、現実ダメになってるってことはダメなんじゃないか。
難しいところです。
だって、規制はしたほうがいい、と言うと、社会主義と言われてしまう世の中ですから。

アメリカは欲をかいて大失敗した。
カナダは厳しい規制体制を敷いていたために、今、他の国が経験している傷みを経験しないですんでいる。

それにしてもわからないのは、89年のバブル崩壊で痛い目をみたはずのマイ故郷が、なぜサブプライムの罠にかかってしまったのだろうか、ということである。
去年、NYに駐在中の男性を紹介された。
某公共機関のお方だったのだけれど、仕事は、従業員の年金を運営して増やす、という仕事だった。
その人と話をしながら、そんな大切な年金を、管理している人物が、株のトレーダーみたいな雰囲気を出しているということ、年金を増やす目的で、人材が一人NYに派遣されていること、さらに投資先がアメリカ株だってことにも。びっくりした。
バブル崩壊のときに、学んだはずだったんだけど。
誰か、私の素朴な疑問の答えを教えてください。

| ビジネス/金融 | 16:32 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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人種問題と投票行動

これだけ世の中が不況に喘いでいるのを見ると、つい先のことばかりが心配になってしまうけれど、そうはいっても、オバマの勝利は歴史的な出来事だったわけで、いまだに新聞などを読んでいると、今回の選挙がらみの記事がとても多い。

昨日のニューヨーク・タイムズ紙で目を引いたのは、
For South, a Waning Hold on Politics
と題された記事。
かつては影響力の強かった南部が、変わりゆくアメリカの政治構図のなかで、影響力を失いつつ、というストーリーである。
この記事には、オバマが黒人という理由で、または、オバマはイスラム教徒に違いない、という思い込みから、ジョン・マケインに投票したという南部の白人の談話が紹介されているのだけれど、南部とその他の地域の分断が浮き彫りになっている。

中にはびっくりするような発言もある。
たとえば一人の女性は、
I think there are going to be outbreaks from blacks.
From where I'm from, this is going to give them the right to be more aggressive.
なんて言っている。

こんな発言はニューヨークにいるとびっくりしてしまうような内容だけれど、確かに私が全米を旅したときも、南米には、オバマが黒人だから、という理由で投票できない、といった人にも数人だけれども会った。
オバマが勝ったことで、よかったよかった、と思っても、こういう記事を読むと、現実に引き戻されますね。

ちなみに下のチャートは、人種別の投票行動を示したもの。


50%以上がマケインに投票したのは、白人だけである。
もちろん、もともと共和党を支持しています、という人も多いだろうから、オバマが黒人だから、という理由だけでもないとは思う。
でもタイムズの記事によると、アラバマでは、白人10人のうち9人がマケインに投票したというから、全米のムードとはかなり差があるということになる。

世代的な問題でもあると思う。
世代的にみると、こんなことになる。


(ソース:www.dailykos.com)

タイムズの記事は、南部の保守的なエリアの有権者の影響力が少なくなっている、という内容だけれども、共和党は、こういう人たちの政党になってしまっている、という話でもある。
政党のアイデンティティが時代の流れに取り残されてしまった、という話は、人類の歴史のなかにもたびたびあったことだと思うけれど、これも一つの良い例かもしれない。

そもそも共和党の支持基盤には、小さな政府、減税といった財政保守主義を支持する人たちと、銃規制や中絶に反対する文化的保守主義のみなさんがいて、後者のみなさんの中には、根強い人種偏見を持っている人も多いようだ。


オバマの勝利演説で一番心を動かされたのは、このフレーズだった。

To those Americans whose support I have yet to earn
I may not have won your vote, but I hear your voices, I need your help, and I will be your president too

「今回支持を得られなかったアメリカ国民のみなさん、
あなたの支持は得られなかったかもしれないけれど、あなたの声も聞こえている。
私はあなたの助けを必要としているし、私はこれから、あなたの大統領にもなるのです」

って感じでしょうか。
自分が黒人だというだけ(それもハーフだっていうのに)で、自分に対して差別意識をもったり、偏見を持ったりする人に対して、こんなに誠実に対処できる、というのがオバマの素晴らしいところである。

最近、「オバマ、人種差別」というキーワードの組み合わせで、私のブログを見にきてくださる人が多いようです。
アメリカに暮らす期間が長くなればなるほど、racism(人種差別、人種偏見)の根強さにびっくりしたり、人種差別がなくなることはないだろうなと思うことは増えている気がするが、これからのオバマを見て、黒人だからという理由でオバマに投票しなかった人たちの心が変わることがあればいいと思う。
そしてアメリカの外でも、人種偏見がなくなる役に立てばいいと思う。
何はともあれ、すべてがこれから、ということなのでしょう。

| 政治 | 07:02 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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フィーバーのあと

大統領選挙が終わって、自分のプロジェクトに夢中になったり、燃え尽きたりしていた。
社会生活に戻った今日、フィーバーは終わったかと思ったら、全然そんなことはなかった。
デイリー・ニュースに用事があって電話をしたら、「オバマ・ポスター付き特別版をご希望の方、待ち時間は15分です」というようなアナウンスが流れていたし、売り切れになった翌日版のニューヨーク・タイムズの再刷がストリートで売られていた。
他に良いニュースがないから、みんな希望を求めているのかもしれない。

選挙の前、政治ジャンキーたちが、「選挙が終わったらどうしよう? ニュースがなくなっちゃう」と言うのを耳にしたけれど、終わってみると、気になることはまだまだある。
オバマがグアンタナモの基地を閉鎖するのか、とか、閣僚選びとか。

よくも悪くもすっかりニュース生活の顔となったサラ・ペイリン女史の姿も、まだまだテレビで流れている。
マケ男の側近の一人が、匿名で、ディベートの特訓の際に明らかになったサラのおとぼけぶりをばらした、というニュースにうけた。

ーNAFTA(北米自由貿易協定)を知らなかった。
は、まだいいが、この後がすごい。

ー北米の国をあげることができなかった。
ーアフリカのことを国だと思っていた。

笑えるといえばそうだけど、そんな人間を副大統領候補にしようとした挙げ句、さんざんプッシュして、終わったらこんなことをバラしている政党こそ、反省したほうがいいと思うんだけどなあ。
政党としての統一がとれていなかった、ということですね。

いろんな国の首脳がお祝いを述べる様子の映像をつないだものを、いろんなチャンネルで見た。
我が祖国の首脳の姿を探してみたけれど、今のところお目にかかっていない。
小浜市のみなさんが踊っている姿はいろんなところで見たけど。

ビジネスニュースは、暗い話に占領されている。
破産申請したサーキット・シティなんて、ちょっと前までメールがきていたのに、つぶれるとなるとあっという間だ。
せめてもの救いは、オバマが、さっそく閣僚選びに乗り出していること。
財務長官の候補者にあがっている人たちが、意外にフレッシュでないことが気になるけれど。

選挙が終わって、新大統領が就任するまであと約2ヶ月。
このまま悪いニュースばかりが続くのでしょうか。

| 時事 | 16:15 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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アメリカに来て最良の夜

今日は、アメリカにきてからの12年強の間で、一番エモーショナルな日だったと思う。
オバマが大差で勝ったことは、日本でも報じられていると思うけれど、オバマが勝ったあとのニューヨークのお祭り騒ぎは伝わっているでしょうか。
私は、ブッルクリンのバーで、中継を見ていた。
オバマが勝った瞬間は、みんなが涙を流し、そして終わったあとにはお祭り騒ぎが始まった。
アップタウンでは、爆竹が鳴り響いていたらしい。
ブルックリンもすごかった。
ストリートを通る車はクラクションをならしまくっていたし、ストリートではみんなが嬌声をあげて喜んでいた。
大騒ぎ、です。
暴動仕様の警察が出動するほどに。



一緒にいた友人のE(女子、白人)は、止める間もなく、警官のところにとことこ歩いていって、なんなの、これ? どういうこと? と詰問していた。
警官は、
Everything is cool. We are excited too, but we can't show it.
と言ったという。

アメリカにわずかに残った良心が集結した日のはずが、警察の出動を見てちょっと冷めたとはいえ、それにしても良い日でありました。
親しい友人たちとバーに集結し、ジェシー・ジャクソンやオブラ・ウィンフリーを始め、たくさんの人が涙を流し、たくさんの人がハグし会っている姿を見つつ、大量にお酒を飲みました。

今日という日は、世界にとったら良い日かもしれないけれど、民主党が政権を握ったことで、もしかしたら日本には厳しいこともあるかもしれない。
そして、これを機会に日本も自分の足で立つことを覚えることが求められるかもしれません。

今日はお祭りとはいえ、これからいばらの道が待っているはず。
アメリカにも、日本にも。

最後に、年上の友人R(白人、男子)から今日きたメール。
In 1968 when I was 11 years old James Earl Ray murdered Martin Luther King in Atlanta.
It was in the dead of summer. The next day the country exploded.
People rioted and burned cities down... Detroit, Buffalo, New York had riots....
That was only 40 years ago. To see this is extraordinary.
(そしてちなみにRのブログは、こちら。あんまり更新してないようだけど)

アメリカ初の黒人大統領が誕生することになった。
自分より上の世代の人と話をすると、それが意味することの重みがよくわかる。
友人T(男子、黒人と白人のハーフ)の86歳のおばあちゃんは、ただただテレビを見ながら涙を流していたという。
オバマのおばあちゃんはこの日を目撃できなかったけれど、Tのおばあちゃんが、この日を目撃できたことが本当に良かったと思いつつ、今日は寝ようと思います。

| 政治 | 17:57 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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It ain't over till it's over, baby!

あと17時間ほどで、投票所が締まり始まるらしい。
いよいよです。

世間にはすっかりオバマが勝つというムードが漂っている。
ここ数日であった民主党の支持者たちはすっかりお祝いムード。
オバマが勝った場合に備えて、パーティーのお知らせがいくつかきた。

というわけで、今日、友人で政治ジャンキーのM(女子、ラティーノ)が浮かれているのではないかと思い、電話をしてみた。
そうしたら、もうテレビは見ていないという。
なんで?と言ったら、世論調査の差が縮まっているのを見ていたら心配になり、胃が痛くてみていられないという。
いや~、もう大丈夫でしょ、と言うと
It ain't over till it's over, baby!
と怒られた。
オハイオとフロリダはきっと盗まれる!と騒いでいる。
彼女がいうには、世論調査は最大3.4%のエラーがあるため、ちょっと差が縮まった今、安心はできない、ということらしい。
今まで見たことのないような不信感である。
明日の今頃には、良い結果が出ていて、どこかのパーティーでお祝いに参加できているといいなあ。

さて。
オバマの祖母が昨日86歳で亡くなったという。
今日の演説で、おばあさんの話をするオバマはとても悲しそうだった。
そして、オバマを育て、彼の人間形成に多大な影響を与えた女性が、明日、生きていないことが、おばあさんが亡くなったのに悲しむことだけに集中できない状況にあるというタイミングの悪さがとても悲しく思えました。
オバマ本人は
She's gone home
と言っていたけれど。

でも、オバマが大統領になったとして、これからとても大変なことがたくさん待ち受けているのだろうと思うと、ちょっと怖い。
今日、夏にシカゴで出会った黒人の男性が、実はオバマに予備選を勝ってほしくなかった、と言っていたのを思い出した。
その人は、
It is like sending him into an electric chair.
I am worried for him.
「電気椅子に送り込むようなもんだ。
彼のことが心配なんだ」
と言っていた。

こんなタイミングでそんなこと思い出しちゃうなんて嫌な感じ。
悪いことがこれ以上起きませんように。

| 政治 | 14:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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選挙後のアメリカ・・・・

今日はハロウィーンでした。
夜、地下鉄にのったところ、乗客の半分ぐらいはコスチューム姿だった。
しかし、ニューヨークのようなところでは、誰がコスチュームで、誰が素なのかわからなくなる瞬間がある。
もともと変わった見かけの人も多いだけに。
いろんな仮装を見たけれど、サラ・ペイリンのそっくりさんもいましたよ。
顔に字を書いただけで、普段着の女の子がいたので、えらく中途半端な仮装だな、と一瞬思ったけれど、よくよく見たら、先日「黒人に襲われた」という嘘がばれて逮捕された学生の仮装だった。
それに気がついて、喜ぶお客さんたち。
ハロウィーンは苦手ですが、ざぶとんあげたくなるようなNYらしいハロウィーン・モーメントであった。

というわけであっという間に選挙まであと3日。
毎日熱心にニュースを見ていても、配管工のジョーが相当うっとうしい感じになってきたり、シュワちゃんやゴアが登場したりといった小さなサイドストーリーがありつつも、オバマもマケインも、基本的に同じことを言うばかりなので、さすがに飽きてきました。
現時点ではオバマがリードを少しずつ広げているから、オバマが「勝ったら」から「勝った時」という言い方にシフトしている人が多いような気がするけれど、2000年も2004年もあんなことがあったので、「安心できない」というムードも漂っている。

昨日も、社交の場で、女子の一人がぽつりと言った。
Is it possible he doesn't win?
おそろしい~と言った感じの沈黙のあと、別の男子がこう言った。
I don't think they can steal it this time.
やっぱり盗まれた、という意識が強いのです。
そして、「勝たなかったら」という想像をして、おそろしがっている人も多い。

最近お気に入りのサイト236.comでこんなのを見つけた。
作家のエリカ・ジョングがイタリアの記者からの取材に答えたコメント。
If Obama loses it will spark the second American Citvil War.
Blood will run in the streets, believe me.
And it is not a coincidence that President Bush recalled soldiers from Iraq for Dick Cheney to lead against American citizens in the streets.
オバマが負けて、民衆が立ち上がったときに備えて、ブッシュがイラクから兵士を呼び戻した、という恐ろしい話である。

事実かどうかはわからない。
しかし、オバマが負けたら相当恐ろしいことになるのは確かかもしれない。
怒るだろーなー、みんな。
そんなことが起きたら、どうすればいいのだろうか。



| 政治 | 16:36 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

2008年10月 | ARCHIVE-SELECT | 2008年12月

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