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ファッションとNAFTAの関係 ~マイケル・バスティアン

昨日、今注目のデザイナー、マイケル・バスティアンに会いに行って来た。
今、NYのメンズシーンで何が起きているか、という取材で。
ファッション関係の仕事は最近めっきり減ったものの、たまにやるととても新鮮です。
そして、ファッションもまた今の世の中の動きと驚くほどリンクしているからおもしろい。

マイケルは、バーグドルフのメンズ部門のファッション・ディレクターからデザイナーに転身した人。
アメリカン・クラシックを、ヨーロッパのクオリティでやろうとしている。
アメリカン・クラシックといえば、70年代からラルフ・ローレンやカルバン・クラインが確立したはいいけれど、アメリカン・ドリームと大量生産主義とmaking everybody happy の幻想のなかで、アイデンティティとクオリティを失ってしまったのだと思う。
そして、そのままずっと最近まで、大御所以外のメンズデザイナーがとんと出てこなかったのだけれど、最近、マイケルをはじめとするぞくぞくと新しい才能が登場して、NYに暮らすものとしては、ちょっぴりうれしいのです。

さて。
マイケルとプロダクションの話をするうちに、なんと話題がNAFTAのことになった。
おぼえていますか?
って、おぼえてないよねえ。
北米自由貿易協定です。
要するに、アメリカとカナダとメキシコをひとつの経済圏と見なして、貿易障壁を減らす、という協定で、発効したのは1993年。

マイケルは、今と同じクオリティが維持できるんだったら、カナダでもメキシコでも行くよ、ということを言ったあとに、こう言った。

NAFTA is such a politically loaded conversation now because people feel it is pulling jobs out of America, but they don't realize: the jobs are gone!!
人々は、NAFTAのせいで雇用が流出していると感じているから、NAFTAは今、政治的にテンションの高い話題になっている(ごめん、まずい訳で)。
でもみんなわかってない、職はもうなくなってしまったんだ

解説すると、自由貿易主義者たちの間では、NAFTAは必要なものだということになっている。3国を経済圏とみると、人口だってEUと並ぶくらいだし、3国の貿易額だってNAFTA以降、3倍近くに伸びたわけです。メキシコの一般市民の暮らしもNAFTA以降よくなっている、という考え方もある。
でもその後テロが起きたこととか、今景気が悪いこととか、製造関係の企業がアメリカの農村部から海外に工場を移していることとか、いろんなことがあって、保護主義者たちの間では、NAFTAは悪なわけです。

そして、これもまた今回の選挙では火種になっている。
オバマは当然のことながら、ヒラリーも、だんなが発効させたNAFAを「過ちだった」と言ったりして。
でもマイケルがいうように、NAFTAがあろうとなかろうと、雇用が安いほうに動くのは自然の流れだから、それを保護しようとしても限りがあると思うのです。
そして、ヒラリーもオバマもそれをわかっていながら、有権者たちが聞きたいことをリップサービスしているような気がしてなりません。
職はなくなってしまったけど、じゃあ、そのあとどうするか、ってことを考えるほうが建設的な気がする。
と、私が言えるのも、マイケルが「もう職はないよ」といえるのも、政治家でないからですけれど、やっぱり本当のことを言う勇気を持ってほしいの、政治家たちに。

そもそも、ファッションに限らず、アメリカのモノ作りは、世界に誇れるようなものでないことが多く、そこに問題があるわけで。
(最近 made in usa の限定モデルが出たレッドウィングのブーツとか、リーバイスのジーンズとか、うまくアメリカ製をブランドにすることに、小さな可能性があるかも)

と、ちょっぴり話は脱線したけれど、まさに、今ホットな話題なわけです。
自由主義対保護主義の戦い。

それにしても、どこの業界であっても、自分が第一線を走りながら、自分の生きる世界より大きいフレームでモノを語れる人に出会うと、刺激をうけます。
自分の生きる世界が唯一の世界だって思っちゃいけないよね、と思いながら帰途についたのでありました。



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| ファッション | 23:08 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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50年前と変わらないならずもの”~カファティ

CNNのコメンテーターであるジャック・カファティ氏が、13億ドルの賠償を求める中国人グループに訴えられたらしい。

カファティが、なんと言ったかというと・・・
They're basically the same bunch of goons and thugs they've been for the last 50 years
(中国政府は)50年前と変わらないならずものと悪党の集団だ

goon も thug も、辞書にのっている日本語ではいまひとつニュアンスが伝えきれていないような気がするけれど、まあしょうがありませんね。

カファティという人は、歯に衣着せぬものいいで有名なコメンテーター。
眉をひそめた仏頂面で、スポンサーとか、political correctness とか、そういうことをまったく気にせずに好きなことをびしびし言う感じが見ていて気持ちいいくらいの御仁であります。
ちなみに13億ドルって、中国国民1人あたり1ドルということらしい。
この発言をめぐっては、中国でも訴訟が起こされているのですが、最新の案件がファイルされたのはニューヨーク。

そんな彼も、ついに地雷を踏んじゃったのかしらん、なんて思いつつ、いろいろ法律系のサイトを見ていると、キモはカファティの「they」が誰を指しているか、によって変わってくるらしいです。
(上の訳では、「中国政府」にしてありますが、それは文脈で判断しました)
つまり、中国政府を指している場合においては、言論の自由があるからセーフなんだけど、中国の国民を指している場合においては、もしかしたら特定の人種を指して悪く言っているからNGである可能性もある、そういうことのようです。
あ、これ、ちなみに、法的な解釈の一例であって、私の意見ではありません。
念のため。

カファティくんは、ブログなんかでもこの訴訟についてまったく触れていない。
確かに、こういうことでいちいちビビるような人だったら、コメンテーターなんてやってられないのかもしれません。
この発言以来、CNNの前は、「Chinese Negative News」だ!と怒る人たちによってデモが繰り広げられているそうです。

ちなみに、法的な分野の情報を収集したいときには、Law Professor Blogshttp://www.lawprofessorblogs.com/という便利なサイトがあります。
今回の事件についても、ジョージ・ワシントン大学のロースクールのドナルド・クラーク氏がエントリーを書いているのだが、中国の現行の法律においては、米国では単に「意見」とみなされる言論に対する賠償が認められることがある、と書いてます。
しかしそのあと、ダライ・ラマやナンシー・ペロシが中国の国営報道機関を提訴することもできるのでは? と示唆しています。
確かに・・・

最後にちょっとだけ宣伝。
たまにこんな活動もしています。制作しているのは、古巣のロイター。
BSiのニュースバードで流れるらしいです。
「どの株買えばいいか、教えて~」と言われることがありますが、実はそんなに詳しくないです。
あしからず。



ちなみに録画。
昨日は、J-wave の Jam the Worldという番組で、ヒラリーのペンシルバニア勝利についてしゃべったのですが、ナマだとついもごもごしちゃう。
やっぱり書くほうが簡単ですね。

| 時事 | 08:01 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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フランスとアメリカの違いを考える

大学時代の共犯者Yの結婚式で、ロングウィークエンドをとってフランスに行ってきました。
NYにいると、ヨーロッパは近いようで心理的に遠い、と思うのは私だけでしょうか。
そうはいっても、こんなチャンスはなかなかないので、えいっと行ってしまったわけです。

何年も会っていなかったYは相変わらず。
卒業して10数年が経ったけど、そして人妻になっても、あの頃と同じように攻めて攻めまくる感じに刺激をうけました。
気がつかないうちに、つまらないオトナになっちゃってるのかしら、私、とちょっぴり反省。

市役所での結婚式を終えて、バーでのパーティに移動。
その後、へろへろになりながらYのダーリン(フランス人)の両親が住むロワール地方へ。
ディナーとワインの夕べをへて、さらに翌日は昼からガーデンパーティで飲み続ける・・・2日にわたり誰かの結婚を祝い続けるーーそんな時間の流れがNYとはまったく違い、なんとも新鮮でありました。
まさにクオリティ・オブ・ライフって感じ。

ワインを飲みながら、「こんな暮らし、豊かよね~」とつぶやくワタシに、
でもね、でもね、フランスだって大変なのよ、とフランスに住む人たちが言うのであります。
同業者でコーハイのHがいうことには、労働者の権利が守られすぎていて、また、福祉がしっかりしすぎていて、国民のやる気がない、それがフランス経済の成長の負荷になっている・・・
一方、アメリカは、自由経済の度がすぎて弱肉強食。医療コストが高騰し、保険を持たずに病気にならないことを祈りながら、毎日をなんとか過ごしている労働者がわんさかいるわけです。
どっちも極端ではありますが、誰かこの両方を絶妙なさじ加減でできないもんでしょうか。
なんて考えながら、今後の自分の課題はヨーロッパのことをもっと知ることかな、と思ったワタシでした。

ちなみに今回の旅では、帰りの便がキャンセルになり、翌日の仕事に間に合わせるために、フランクフルトで寂しく一泊するはめになりました。
フライトの出発まで半日以上あるのに、「メカニカル・プロブレム! キャンセル!」と言い切ってしまうのも、フランス人のやる気のなさと関係あるのかしらん。
真相はナゾであります。

ちなみに今回の旅のお友は、一度英語で読んだケルアックの「オン・ザ・ロード」。
ケルアックの何が起こるかわからない旅のストーリーが、飛行機が飛ばないというストレスを軽減してくれました。
ストレスのある旅の多い人、お試しあれ。




| 旅先から | 09:51 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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人生を深刻にうけとめすぎないように

しばらく家をあけていて、久しぶりに新聞などを見ていると、なんだかとてもたくさんのことが起こったような気もするし、何も起こらなかったような気もします。

今日はあまりに天気がいいので、家の前の公園のベンチでひなたぼっこをしながら新聞を読むことにしてみた。
しかし、新聞には、なんとなく暗いニュースが多い。
Linens' n Thingsという寝具の小売りチェーンが破産法の適用を申請する見込み、とか、フットロッカーが来年、140店舗を閉める予定、とか・・・

突如、自分から30センチのところでおじさんの声が。
顔を上げると、明らかに知らないおじさんなんだけど、反応する間もなく、私の読んでいた新聞を奪い取って、ページをめくり、
「これこれ、この記事、みた??」

おじさんが興奮して見せてくれた記事はこれ
タイタニックが沈没した理由が、96年ぶりにわかったというお話であります。

ヒトの新聞をとりあげておいて、「だからタイムズって好きなんだよね~」とにこにこするおじさん。
「当時は、飛行機なんてなかったわけだし、この写真、なんだかロマンを感じるよねえ。
この写真、切り抜いて、誰か好きな人に送ってあげなさい」
どこまでも人懐っこいおやじである。

そして最後にとどめのヒトコト。
You can't take life too seriously
人生を深刻にうけとめすぎないように

それから、じゃ!と手をあげて去っていった。
私が、暗いニュースを読んで眉根を寄せているところに登場して、いなくなるまで、その間、ほんの一分くらい。
私がちょっぴり深刻な気持ちになっているのがわかったのだろうか。

最近、なんで、キミはアメリカにいるの?なんでニューヨークなの?
と聞かれる、ということがあって、自分でも、なんでかな?と考えていたところ。
こういうことが起きるから、好きなのかもしれません。


| ニューヨーク | 12:13 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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アメリカ人女性と日本人女性の違い?

旅に出ていました。
今回の旅の終りは、私が“姉”と慕う日本人女性とアメリカ人男性の結婚式。
祝辞を仰せつかった関係で、新婦側の代表とおしゃべりをする機会がありました。

その彼は、日本在住18年というアメリカ人。
結婚のアドバイスとして
「家庭における小さな問題についての決定権は彼女に、大きな問題についての決定権は彼に」と言って、女性陣がむっとしたところに
「小さい問題は、毎月の家計とか、バケーションをどこでとるかとか、大きい問題は、アメリカ軍がイラクにとどまるべきか、聖火リレーがサンフランシスコを通過するべきかとか」と、アメリカンなジョークで場をなごませていました。

スピーチのあと、その彼と話をしていたら、社会における日本人女性とアメリカ人女性の違いが話題になりました。

American women demand to be treated exactly the same while Japanese women have no problem accepting they are different.
アメリカ人女性は(男性と)まったく同じように扱われることを要求するけれど、日本人女性は“別”であることを問題なく受け入れる。

ふむ、そうだろうか。
たくさん突っ込みどころのありそうな文章ではあるけれど、私もスピーチ前にがぶがぶ飲んでしまったので、突っ込み忘れ、あとになってから、ちぇーっと思ったのでありました。

日本人女性が“別”であることを受け入れているかはおいておいて。
アメリカの女性の社会進出をみてみると、業界によってかなりのばらつきがあることがわかります。
たとえばウォール街あたりは、やっぱりまだまだ少なくて、特に大手の投資銀行なんかは女性の比率がかなり少なく、逆にいうと、広告とか出版とかは女性がとても多いです(このあたりが、女性の視点が生かされる場所、というところなのかもしれないけれど)。
なんの科学的根拠もない感覚だけでいうと、アメリカでも「同じであることを要求する」方式はちょっと古くなってきたような気がする。
だって、「同じ」を要求すると、育児なんかと両立するのが難しくなるから。
というわけで、最近は、大手の金融機関でも、せっかく大金をかけて教育した女性たちを手放さないように、たとえば週の3日を自宅勤務にするとか、フレックスを充実させているそうなり。

余談ですが、青春時代の一部を共有した男友達と約十年ぶりに再会した。
そして、彼の奥様がブログを読んでくれていたことが発覚!
「もっと年上の人を想像していました~」
がーん。
書き言葉が年増ってこと?
これからはちょっとギャルっぽくがんばりますぅ。




| 番外編 | 11:36 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ジョージ・クルーニーとディクシー・チックス

前にちらりと書いたジョージ・クルーニーのインタビューが、無事に紙面になりました。
(月曜日に発売になったアエラ。表紙は織田裕二さん)。
さらに、今回は新しい試みとして、Q&Aの日本語版と英語版がアエラ・イングリッシュに出て、さらにウェブでは音源も公開されちゃいます。
あわせて見ていただけるとうれしいのココロ。

たった15分弱のインタビューで、機関銃のようにしゃべり狂ってくれたジョージ・クルーニーは、2003年にイラク戦争が始まった頃をアメリカの「darkest days」と呼んだ。

If you say anything about the government, you are put on the cover of a magazine with the word "traitor" on your chest.
政府に批判的なことをちょっとでもいうと、裏切り者という文字を胸につけられて雑誌の表紙にされたりして。

裏切り者、という字を体に書いたのは、ディクシー・チックス。
(クルーニーの言い方だと、強制的に表紙になったみたいだけど、この写真を撮ったのは本人たちの意思)


カントリーのスーパースター3人娘の一人が、イギリスでのライブ公演中に「ブッシュ大統領が、テキサス出身であることを恥じています」と言ったことをきっかけに、農村部でボイコットされたり、嫌がらせを受けたり、脅迫されたり、大変な目にあった事件であります。
そして、その様子を追いかけたドキュメンタリーがある。
Shut Up & Singという映画です。

これを最近になって見てみました。
正直、この事件が起きるまで、ディクシー・チックスには、あまり興味がなかった。カントリーともあまり接触がないし、大人気だということは知っていたけれど。
この映画を見て、感心しました。
これまで人気を支えてきた農村部のファンたちが手のひらを返したように誹謗中傷に転じたときもめげなかった。
カントリーのラジオ局が、自分たちの曲を流すことを拒否しても、媚びることもなかった。
これで人気がなくなっちゃっても、自分たちが正しいと思う事をしたのだから、しょうがない、という態度がものすごく潔くてよかった。
そして、地味ながら、今のアメリカの表現の自由のリアリティがわかる良い映画でありました。

ちなみに余談ですが、ジョージ・クルーニーは、今までやったインタビューのなかでも一番、と言っていいくらいインタビュアーにとってやりやすい優等生でありました。
しかし、終わってテープを聞いてみたら、全体的に含みや難しい表現が多くて、音源をウェブで公開するサブジェクトには向いていなかったかも。

そして、彼は頭がいいからか、私が初めて耳にした単語を使った。
inalienable という単語。
知ってる?
不可分の、という意味らしい。

アメリカの将来に、多大な希望を持っている、なぜならアメリカは間違いを多々おかすけれど、最後には必ず修復するよ、という文脈で。
We are still elastic in that we believe in certain inalienable rights.
We just forget once in a while.
それでも、不可分な(民主主義の)権利を信じているという点では変わらないと思うんだ。
ただ時々忘れてしまうだけなんだよ。

ジョージが正しいことを祈るばかり。
そろそろ修復していいと思うのです。

| 有名人/セレブ | 07:56 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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