2007年12月 | ARCHIVE-SELECT | 2008年02月

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変革のにおいがする ~テッド・ケネディ

endorsementの季節です。
つまり、誰が誰を支持しているか、ということが連日ニュースになってるってことですけど。
前にも書いたように、バーバラ・ストライザントとか、てめえの意見は聞いてねえよ、と口汚くののしりたくなるような人が、仰々しく声明なんて出しちゃったりするようなつまらないニュースも多いのだが、週末に爆弾が落ちた。
それはケネディ家の支持表明。

キャロライン・ケネディが日曜日のニューヨーク・タイムズのオピニオン欄に寄稿して、父君に言及しながら、バラク・オバマを支持した。
そして、政党を超えてリスペクトされるテッド・ケネディも。
テッド様は、これまで「中立」の立場をとっていたのだが、白人ばかりのアイオワでオバマが勝ったのを見て、支持を決めたのだという。
そして、オバマを支持するよ、とクリントン陣営に伝え、ビルとちょっとした言い争いになったらしい(NYタイムズによると)。
ちなみに、ケネディ家にも、ヒラリー側についている人たちもいるのだが、ネームバリューでは、10人たばになっても、キャロラインとテッドには負けるのです。

土曜日のサウスカロライナのあと、まだ予備選が行われていない州の世論調査をひとつひとつチェックして、いや~、やっぱりまだ難しいかしらん、オバマは、なんて考えていたところだったので、これはマジックの始まりかな、などと夢を見てしまった。

そして、そうよねえ、やっぱりケネディ家ってまだ影響力あるのよねえ、と考えていたのだが、ちょうど、見そびれていた"Bobby"を今日、見てみたのである。
遅いですね、はい。
未来ある若くて優秀な編集者のKくんが、見てないんですか、見て下さいよ、やばいですよ、みたいなことを言っていたのを思い出して、借りておいたのです。

いやー、すごい時代だったのよね、あの頃(1968年)。
JFKが死んで、さらにそのあとキング牧師が暗殺されたこれでもかこれでもか、っていう衝突と暴力の時代に、ロバート・ケネディが登場して、盛り上がるんだけど、変革を訴えたカリフォルニアの予備選が終わったところで暗殺されちゃうんですね。

見終わったところで、この人のこと、あんまり知らないな、と彼のスピーチとかを読んでみた。
キング牧師が暗殺された日、黒人が中心の地域で、側近にとめられたのに決行した、というスピーチがなかなかに力強い。

What we need in the United States is not division;
what we need in the United States is not hatred;
what we need in the United States is not violence and lawlessness,
but is love, and wisdom, and compassion toward one another, and a feeling of justice toward those who still suffer within our country, whether they be white or whether they be black.

これ、訳すと良さが失われそうなので、やめときます。

それにしても、これ、このまま今読んでも心に響くと思う。この国がいかに進歩したようで進歩してないか、ってことでもあるのだけれど。

ちなみに、テッド・ケネディも、キャロラインに続いて、オバマをJFKと比べていた。
オバマ支持のスピーチの一部にこんなのがあった。この部分の前には、JFKが選挙に出たとき、ハリー・トルーマンに批判された、という一説がきた。

And John Kennedy replied, 'The world is changing.
The old ways will not do. ... '
It is time for a new generation of leadership.
So it is with Barack Obama
ジョン・ケネディはこたえた。「世界は変わっている。古い手法はもうダメだ」。
新しい世代の指導者の時代がきた。
その時代は、バラク・オバマとともにある。

アメリカのすぐれたスピーチには必ずキャッチーなコトバが入ってるものだけれど、テッド・ケネディのそれは、
I feel change in the air. What about you?
空気に変革のにおいを感じている。キミは?
ってな感じである。
さすがに、お上手です。

今のオバマの勢いを見ていると、確かに、アメリカも変わるかも、という気がしてしまう。
もしここが理想郷だったら、ここでオバマが勝って、白人も黒人もともに大フィーバー(ってコトバもすごいけど)になるはずである。
でもな、理想郷じゃないからな。
そしてスーパー・チュースデーまであと1週間弱。間に合うか。

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| 政治 | 16:04 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ジョン・ケリーからのメール

ジョン・ケリーからメールがきた。
というと、ちょっとかっこいいな。

メールが来たのは事実である。
オバマ陣営のサーバーを通じて、だけど。
仕事柄(+好奇心から)、いろんな大統領候補陣営のニュースレターにサインアップしているので、それぞれの支持者の名前で、いろんなメールがくるんです。
メーラーの差出人の欄には、ちゃんと「John Kerry」とあるので、わかってるはずでも一応びっくりしちゃうおばかな私。

それはともかく。
ケリーのメールは、こんな文章から始まる。

I support Barack Obama because he doesn't seek to perfect the politics of Swiftboating -- he seeks to end it
私がバラク・オバマを支持するのは、スウィフトボートの政治を遂行するかわりに、終えようとしているからだ。

あ、また直訳。
へたですみません。

スウィフトボートの一件、覚えていますか。
前回の選挙のときに、ケリーが参加して勲章をもらったベトナム戦争時の作戦について、その場に居合わせた、と言い張る退役軍人のグループが、ケリーはウソをついている、と主張した事件である。
この件は、あとでウソだと判明したし、このグループは、ケリーがその後反戦運動に転じたことを恨みに思っていたから、中傷にのりだした、という見方が優勢だった。
でも、ケリーが表立って反論しなかったから、彼が選挙に負けた決定打になった、という理解が一般的なのです。

ケリーのメールには、最近、オバマ中傷メールがまわっていて、受け取った人は、オバマ陣営に連絡してください、というような趣旨が書いてある。
ちなみに、私にはきていない。なぜだろう。

というわけで、ネットで探してみた
ひどいね、こりゃ。
ウソだらけ。
オバマはラディカルなイスラム教徒でどうのこうの、と書いたあげく、最後の1文がまたすごい。

The Muslims have said they plan on destroying the US from the inside out,
what better way to start than at the highest level
- through the President of the United States, one of their own!
イスラム教徒は、アメリカを徹底的に破壊することを計画していると言っているが、国民の一人、それも最高の地位である合衆国大統領から着手するより良い方法があるだろうか。

めちゃくちゃである。
ここまでくると、笑っちゃうけれど、恥ずかしくないのか、と腹もたつ。
本気にする人もいそうだし。
そして最近は、程度に差はあれど、ヒラリーもオバマも、多少なりとも、この「攻撃型政治」に手を染めているからとっても残念。
ネガティブ・キャンペーンはやっぱり効果があるのである。

ちなみに、最近必死こいてオバマ攻撃に出ているのは、ビル。
ビルが好きだった私はがっかりである。
変革を掲げた人間が、新しく登場した変革の騎手を「経験がない」「おとぎ場なしだ」と叩いている。ああ、がっかり。
見ていると、あまりの醜さにテレビを切りたくなります。

そういえば。
テレビのコメンテーターが言っていたのだが、10年前の今頃、モニカ・ルインスキーのスキャンダルが明るみに出たのでした。
新米社会人だった私も、ビルがオーバルオフィスでモニカにあんなことしたとか、こんなことしたとか、そんな報告書を翻訳するはめになり、げんなりとしていたことを思い出す。
ちょうど、友達から、こんな写真が送られてきた。




ちょっとかわいいでしょ。

それにしてもあの頃は平和だった。
フェラチオしたかどうかでもめてたんですもの。







| 政治 | 08:15 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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Rワードの恐怖

ここ数日、急にテレビや新聞でも「Rワード」が取り上げられるようになっている。
Rワードは、リセッションです。
NY株式市場がすごいことになっているから。
どのくらいすごいことかは、日本でもきっと騒がれているだろうけど、ちょっとあげてぐんと下げる、もっと下げる、の繰り返しである。
昨年末から10%近く下げてる。すごいことである。

ちなみに、これまでもNワードのことを書いたことがあったけど、~ワード、と頭文字に「ワード」をつけて言う言葉は、だいたいにおいて、口にするのもおそろしいコンセプトであることが多いような気がする。
あ、でもMワード、というのもあります。marriageですよ。
これだって別の意味で恐ろしいコンセプトであるからに。

もちろん株価だけで、経済全体の評価を決めることはできないし、リセッションの定義は2四半期連続で国内総生産がマイナスになることだから、リセッションかどうかが本当にわかるまではまだ時間がかかる。
とはいっても、ビジネスニュースに良い材料がものすごく少ないので、みんなびくびくしてるんですね、きっと。

というわけで、最近とみに影の薄い男、ジョージがなんとかしようとしている。
今日は、総額1400~1500億ドル相当の景気対策を発表した。
詳しいことはわかっていないけれど、どうやら所得税の一部を返してくれるらしい。
その金額は、一納税者につき600ドルとか800ドルとか言われている。
家族がいるともっと多い可能性もあるらしい。

そういえば、前にもそんなことがあったなあ、と考えてみたのだけれど、911の後に、300ドルの小切手がきたんだった。
返してもらった税金で、国民がお買い物をすれば、消費にはずみがつき、景気が停滞するのを防げるのでは、というコンセプトだった。
もちろんもらえるものはもらったし、確かに家計の足しにはなるだろうけれど、こんなことが景気が救えるんだろうか、って思ったもんだった。
だって300ドルだよ?
しかも、その全米にすると莫大なお金はどこかから捻出しないといけないわけです。

そしたら今度はさらに額が大きくなるらしい。
困っている人にも、困っていない億万長者にも同様に一律の額がバックされるわけだ。
ジョージは、このお金を
shot in the arm
つまり、カンフル剤
と呼んだ。確かに、家計の足しにはなるだろう、しつこいようだけれど。
だけど、財政赤字がどんどん膨らむこの状態をどうするつもりなんだろう。
そんなお金があるんだったら、健康保険、なんとかしてくれよ。
ああ、心配。



| ビジネス/金融 | 11:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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インターネットの話は聞きたくない@移民局

今日は移民局に行ってきました。
なぜなら、私のグリーンカードには、私の生まれた国が「ハイチ」と記載されていて、もう3年くらい放置していたのだが、以前キューバに行ったときに出国手続きでいじめられたので(それも1年以上前のことなのだが)、そろそろなんとかしないと、と思ったから。
ちなみにキューバでは、日本のパスポートと、アメリカのグリーンカードの情報が矛盾している!と拘束されかけたのである。
そんな目にあっても、修正を先送りにした自分がうらめしい。今更ながら。

でもね、移民局ってとっても嫌なところなんです。
なるべくなら行きたくないの。
ま、そう言ってもしょうがないので、重い腰をあげてアポを取り、わざわざ出かけたわけですよ。

で。
厳重なセキュリティを抜けて、オフィスに入ったわけです。
そしたら、
「その手続きはここではできないよ」と言われる。
えええ?インターネットに「オフィスに来い」って書いてあったのに。
じゃあ、あっちの窓口で説明を聞きなさい。
は~い。
そして「あっちの窓口」にとことこっと言った。
オフィサーは、機嫌の悪そうなおやじ。

もう一度説明すると、「申請書を送れ」というので、いえね、インターネットには、と再び言いかけた。
そしたらそのおやじ、
I don't wanna hear anything about the internet.
インターネットの話は聞きたくない。

ええええ?
唖然とする私にさらに追い打ち。
I can't be responsible for what your mind accepts when you are at home sitting in front of your computer.
君が家でコンピュータの前に座っているとき、君の心が受け入れる情報に、責任をもつわけにはいかないよ。

は??????
インターネットの存在意義を頭から否定するおやじ。
私の情報は、国家安全保障省のページからとったのに!!!!
唖然呆然で帰宅して、再び目をさらのようにしてみたところ、確かに間違った情報をなおしてください、という申請は郵便のみの受付になりました、というページがまったく別のところに存在している。

私の頭が悪いのだろうか。
それとも国家権力が理不尽なのだろうか。
役所は世界中どこでも一緒なのだろうか。

最近、安全保障省は、われわれ(つまり、外国人)のことを「クライアント」と呼ぶようになって、「カストマーサービス」の向上に心がけているらしいのだが、おやじの態度にはちっともそんな態度は見えなかった。

怒りたかったけど怒れなかった弱気な私。
だって敵は国家権力の手先で、怖いオフィサー。
ああ、腹が立つ。

| 番外編 | 08:04 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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キミ、息してないよ

知り合いの研究者の先生に頼まれて、First Zen Instituteというところに行ってきた。
場所はうちから10ブロックほどのところ。
インスティテュート自体は19世紀末にできたらしい。
アメリカにおける禅宗の発展については専門家ではないし、間違ったことを言ってしまいかねないのでおいておいて、資料を請求する、というだけの用事にわざわざ出かけたいと思ったには理由があるのです。
私が渡米するとき、うちの祖父が「ニューヨークで行くべきところ」というようなリストをくれた。
仏教のお寺とか、いくつか入っていたのだが、ここが入っていたような気がするのである。
渡米して12年め(げ!)になったが、これまですっかり忘れていた。
そんなリストをもらったことも、そんな場所があったことも。
これも、12年遅れのおじいさん孝行である。

で、インスティテュートを管理しているマイケルさんという男性と、1時間ほど話をした。
いろんな話をしてくれたのだが、そのなかで、禅を勉強しようと思ってやってくる人のタイプにも時代の移り変わりがあってね、という話になった。
たとえば60年代とか70年代は、禅はクール、と思ったヒッピーが多かった。
LSDでへろへろになったままきたり、泥酔してたりね、と振り返るマイケルさん。
今はどんな人が来るんですか?
と聞いてみた。

最近は、仕事のこととか、お金のこととか、将来のこととか、心配すぎて神経症になってるような人が多いね。
いろんなことが心配でしょうがなくて、何かしないと!って思って、禅を思いつくんだろう。

ふむ、ふむ。
確かにそういう人、私のまわりにもたくさんいる。
いつも忙しなくて、心配そうな顔をしている。英語だとuptightな感じの人たち。

なーんて、思ってたら、帰りがけ、マイケルさんが、こんなことを言った。
余計なお世話かもしれないけど~、キミ、あんまり息してないよね~。
ストレスを感じたら、息をするように気をつけるといいよ。

がーん。
You are not breathing
といわれたのは、初めてではない。
ヨガの先生に言われたこともあった。
しかし、1時間話しただけの人、しかも1メートルくらいは離れた人に、気がつかれてしまうとは!
私も、ストレスにやられてる現代人なのよねえ。

というわけで、今夜はミシガンの党集会の投票ですが、自分が息をしているか確認しながら、ゆっくり見ようと思います。

| 普通の人々 | 08:33 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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不法移民のお父さん

週末、女友達Mが遊びにきた。
Mは、2番目につとめていた弱小出版社の元同僚で、その後、私と同様転職を繰り返し、今は、地元ロングアイランドのメーカーでPRをやっている。

話題は必然的に大統領選に向いた。
彼女は自他ともに認める「クリントン・ヘイター」である。
そして、ヒラリーが民主党候補に選ばれてしまうと、共和党候補が勝つ可能性が高くなると心配している。
今のところ、オバマが候補になった場合は、誰が相手でも優勢だという結果が出ているだけに、民主党は、勝つための戦略をちゃんとたてているのだろうか、という心配である。

ところで。
Mは、ヒスパニック。
母はプエルトリカンで、父はドミニカンである。
父はものすごい教育パパだったらしいのだが、実はこのパパ、今回の選挙でクローズアップされているillegal immigrantのひとりである。
何十年も前に出稼ぎでやってきて、恋に落ち、結婚して子供を二人もうけた。
911が起きて、移民政策が厳しくなる前に、何度も合法移民になるチャンスはあったらしいのだが、それをしないままここまできてしまった。
Mが子供の頃、あるとき、家族で移民局にいって、パパを合法にしようということになった。しかし行く途中で夫婦喧嘩になって、結局パパは車からおりてしまったのだという。
というわけでパパは今も不法移民。

パパはもはやドミニカ共和国のパスポートすら失効してしまい、身分証明書もない。
したがって、国外には出られない。
Mのママと離婚した今、近所のお金持ちのおばあさんを世話して暮らしているが、家賃を払えないので、Mの弟が面倒を見ている。
不法なので当然のことながら、政府のお世話にもなれないし、年金も期待できない。
パパとしてはドミニカには帰りたくないらしいが、かといって、アメリカにいたいわけでもないらしい。
家族はパパをどうするか、と何度も話し合ってはいるが、いつか見つかって強制送還
になるまでは、現状維持しかない、と結論したようである。

ところで、パパは選挙のことをどう思ってるの?と聞いてみた。
He thinks every single one of them is a piece of shit.
For him, the only good people are Fidel and Hugo.
カストロとチャベス以外は、みんなうんこたれ、ということである。

なかば冗談だと思うけれど、Mは、
「ボートに乗せてキューバに送っちゃえば、私たちもパパもハッピーなのに」
と笑っていた。

Mのパパのような不法移民をどうするか、という問題は、選挙でも大きな争点のひとつになっている。
1週間くらい前に、ロムニーのタウンホールミーティングを見ていたら、質問者のひとりが、「この人たちだって神の子供なんです」と勇気ある発言をしたシーンがあった。
ロムニーが質問に答える前に、オーディエンスから「あいつらは不法だ!」という怒号があがった。
レーガン元大統領が1986年に不法移民300万人を恩赦にしたことがあったけど、もうそんな時代はやってこなそうである。
Mのパパの未来は明るくない。




| 普通の人々 | 11:34 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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milbloggerさんのお別れ

2年くらい前だったか、ブロンクスに遊びにいって、帰りにタクシーを呼んだら、運転手さんが75歳のおじいちゃんだったことがあった。
50代でホームレスになり、60代で生活を立て直して、今は自分のアパートもあって食うには困らないけれど、貯金がないから引退はできそうもないよ、という矍鑠としたおじいちゃんだった。

君の職業は?と聞くので、ライターなんです、とこたえたら、僕も!!という陽気な言葉が帰ってきた。
僕は職業ライターではないけれど、60過ぎてから、文章を書くようになったのさ、って。
Before my time comes, I just want to leave a few words
僕の順番がくるまえに、一言二言書き残しておきたいんだ。

NYに住んでるとたまにこんな素敵な出会いがある。
このおじさんと話をしたことで、自分が文字にすることをもうちょっと真剣に、真摯に受け止めないといけないと思ったもんです(実行できているかは別として)。

なんでこんなことを思い出したかというと、人気の"milbloggers"(ミリタリー・ブロガーさんたち)の一人がイラクで亡くなって、最後のポストが発表されたから。
(選挙の報道に埋もれてほとんど報道されてないみたいだけど)。
彼は、自分が死んだときに備えて、最後のポストを友人に預けておいたのだそうだ。
自分の死を考えたときに、自分のなかにある感情を文章に残したいと思う気持ちはよくわかる。

自分が死ぬことがわかったとしたら、私だってきっと書きまくってしまうと思う。
そして、きっと自分の気持ちを忠実に表現しようと思ったら、文章が理路整然としているかどうかなんて、二の次になってしまう気がする。

このアンドリュー・オルムステッドさんの最後の文章は、とてもリアルで、ちょっとファニーで、すっごく悲しい。
あまりのリアルさと迫力に、不覚にも泣いてしまった。
英語の読める人はぜひ読んでください。

自分が幸せだったこととか、もうちょっと良い夫でいるべきだったとか、兵士になったのは自分の意思だったとか、兵士としての義務をどう考えているかとか、自分の死を政治に利用しないでほしいこととか、でもそれと同時に、戦争のコストをわかってほしい(そんな矛盾もまたリアル)、なんてことが書いてある。
そして、もっと生きられたらよかったけど、死んでしまうわけだから、自分の死を悲しむのではなく、自分が生きた事実を祝福してほしい、というメッセージが書いてある。

I'm dead, but if you're reading this, you're not, so take a moment to enjoy that happy fact.
僕は死んだ。でも、あなたがこれを読んでいるとしたら、生きているということだから、その幸せな事実をいっとき楽しんでほしい。

選挙の大騒ぎが幸いしてか、今のところこのポストが政治に利用されている兆しはないけれど、世界中の政治家に読んでほしいもんです。
こんな兵士をもった国は幸せだけど、これだけ忠実な兵士を死なせた罪の重さ、誰かわかってるんだろうか。

| 政治 | 08:37 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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Comeback Kids マケインとヒラリー

政治の世界では、"comeback kids" というフレーズをよく聞く。
ビル・クリントンが叩かれても叩かれても復活していた時代には彼のことをよくこう呼んでいたし、アル・ゴアがこう呼ばれていたこともあったような気がする。
日本語にすると、不死鳥かなあ?
ひばりさん? ちょっと違うか。

今夜のComeback Kidsは、マケインとヒラ子さんだった。
マケインは予想通りだけど、一時落ち込んでいた支持率が終盤になって持ち直したし、ヒラ子さんは予想外の勝利である。

マケインの勝利スピーチは、このフレーズを使っていた。
I am past the age when I can claim the noun, 'kid,' no matter what adjective precedes it.
But tonight we sure showed them what a comeback looks like.
どんな形容詞が前についても「キッド」という名詞を使える年齢はすぎているが、今夜は確かにカムバックがどんなものか見せたはずだ。

昨晩の時点でマケインが勝つことは予想されていたけど、ヒラリーが勝ったのにはびっくりした。僅差だったけど。
だから選挙はわからない。
世論調査って当てにならないものである。
2桁差でオバマが勝つって話だったのにねえ?

テレビをかちゃかちゃみていた感じだと、昨日の「泣きモーメント」が意外に有権者の心に響いた、という分析もあるようです。
あれれれ。
私は相当ひいたんだけどな。
ということはやっぱり、私の見方はメインストリームとはちょっとずれているということである。
自分のマニアックな好みとセンスについては自覚があるのだが、ここまで如実に出るとちょっと焦ります。


| 政治 | 13:26 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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黒人指導者たち、選択を迫られる

勢いとは恐ろしいものである。
白人が圧倒的に多いアイオワを、オバマがとったことで、すべてが変わってしまったみたいだ。
明日集会が行われるニューハンプシャーでも、あっという間にオバマの支持率が、ヒラ子さんを抜いちゃった。
世論調査の結果を毎日見ているのだが、全国レベルではまだヒラ子さんがリード。
でも差がどんどん縮まっている。

情報源は匿名になっていたけれど、CNNが、共和党筋の発言として、共和党の指導部がオバマを恐れている、というネタを紹介していた。
どうやらレーガンやJFKのように、無党派や相手方の支持者にもアピールがある、ということらしい。

あまり大きくは報道されないけれど、水面下ではいろんなことが起きているようだ。
NYタイムズには、ヒラリー陣営とオバマ陣営が、黒人の指導者たちに、態度をはっきりさせろ、と迫っている、という内容の記事が出ていた。
見出しは、
Iowa Caucus Results Put Pressure on Black leaders for Endorsements

そのなかに、影響力のとても大きいジェシー・ジャクソン牧師の発言が出ていた。

Most people I know are in this kind of one-two posture:
Barack one, Hillary two.
Hillary one, Barack two.

どっちも捨てがたい、ということですね。
黒人の指導者の多くは、クリントン夫妻と強い絆があるけれど、オバマのメッセージには心に響くものがある。
勝つ方についたほうが後々有利だから、もんもんとしているのでしょう。
そうは言っても選べるのは一人なわけで、ヒラ子さんは、ずいぶん焦っているみたいである。
今日ニューハンプシャーでの集会で、涙をこらえながらも、
You know, I have so many opportunities from this country, I just don't want to see us fall backwards,
この国からたくさんの機会を受け取って来た。
(この国が)後退するのは見たくない

というシーンは、いろんなテレビで放映されてきたけれど、どっからどう見ても嘘くさく見えるから不思議である。
人間らしい一面をアピールしようとしてかえって裏目に出ている気がする。



そんなことを言っている間にニューハンプシャーの党員集会が始まってしまった。
今のところ、ヒラ子さんはゼロ票。
どきどき。



| 政治 | 16:48 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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The end of the beginning ~始まりの終わり

ついに始まってしまった。大統領選。
今日のタイトルは、NYタイムズの見出しにあった。
前哨戦が終わって、ついに戦いが始まった、ということである。

NYの街は、ニューイヤーのお祭り騒ぎが終わって、すっかり静かになってしまった。
今日はいきなりマイナス10度。
これから春がくるまで、これといったイベントもなく毎日寒いだけの暗い暗い日々が始まるのですが、いいの、今年は。選挙があるから。
NYが寒かったのもあるけれど、アイオワ、アイオワ、とつぶやきながら走って帰宅した。
選挙でこんなにコーフンするのは久しぶり。
われながらマニアックであるが、はっきりいってノリは競馬と一緒です。

アイオワ州の党員集会が今日開かれて、今、これを書いている時点で、CNNが、共和党ではハッカビーが、民主党ではオバマがアイオワ州をとったと速報を出している。
つまり、どっちの党も、エスタブリッシュメントと言われる人たちがダメ出しをされたということだ。

民主党で2位になりそうな勢いのエドワーズのヒトコトがそんなムードを集約している。

Status Quo lost and change won.
現状が敗北し、”変革”が勝った。

不思議なのは、民主党はものすごく接戦だったのに、エドワーズも、ヒラリーも、あくまで勝ったかのような論調のスピーチをしていたことだ。
実は心のなかではものすごく焦っているかもしれないけれど。

アイオワがつまらない結果(ロムニーとヒラリー)に終わっていたら、私の熱も冷めたところだけど、そうはならなかったので、この鼻息は、当分の間出続けることになっちゃう。
めんどうくさいやら、うれしいやら。
うれしいんですけどね、はい。

ちなみに今日は、ウォールストリート・ジャーナルの"富裕層”担当レポーターに会ってきた。
雑誌の記事になるので、詳しい話は差し控えるけれど、この人の仕事は、スーパーリッチな人たちのライフスタイルを追っかけることである。
そんなニッチなポジションをつくってしまったウォールストリート・ジャーナル、えらい。
最近のアメリカでは、リッチと呼ばれるためには資産10億ドル以上。
そんな人口が急に増えているのだからすごい。
くだんのリッチ担当記者であるロバート・フランク氏は本を書いてベストセラーにもなっている(日本語版も出ている)。

で、本題は、そんなスーパーリッチ人口の多くが、民主党支持だという話である。
かつてはリッチは共和党支持、ミドルクラスは民主党支持、と言われたが、それは変わりつつあるらしい。
そしてスーパーリッチは、この国の将来(ミドルクラスが暮らしにくい場所になっているとか、教育に使われる予算がどんどん縮小しているとか、無保険の国民が増えているとか)を深く憂いて、今回の選挙にせっせと富の一部を、オバマ候補につぎ込んでいるらしい。
そして、フランク氏は、民主党の候補が勝つと言い切った。
結果がどう出るか、とっても楽しみである。

ところで、フランク氏は、リッチ担当記者になってから、リッチでない自分を幸せに感じるようになったという。
リッチになると、友達はできないし、結婚するにも離婚するにもコトが複雑になるし、心の病を抱えるケースが多いんだって。

そうはいっても、リッチでないとNYでの暮らしは大変である。
今日の新聞に、2007年第4四半期に、NYのアパートを買ったときの平均価格が、140万ドル(1億5000万円くらい?)になった(17.6%アップ)というニュースが出ていた。
サブプライムの信用不安に逆らって、である。
まあ、NYにはヨーロッパ、チャイナ、インドからものすごく資金が流入しているということもあるけれど。

というわけで、リッチな人たちは、中産階級も暮らしやすい世の中を作ろうと、選挙活動をがんばっているのらしいけれど、地価があがる裏には、リッチな人々の存在があるわけで・・・
うーん、複雑である。
中産階級が暮らしやすい世の中になるには、まだまだ時間がかかりそうである。
と、選挙の速報をみながら、思考があっちゃこっちゃに行って何がなんだかわからなくなった夜なのです。





| 政治 | 12:37 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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あけまして ~2008年は




あけましておめでとうございます。

思えばこのブログを始めたのは去年の2月。
雑誌に書けないことを書く場所がほしい、と思ったのがきっかけだった。
思っていたよりもずっと楽しい経験になっている。
自分の頭のなかを整理できるし、フラストレーションのはけ口にもなっているし。

振り返ってみると、アメリカで暮らしていて大きな転換点になったのは、911でした。
それから通信社をやめ、フリーになって・・・
食べて行くことで精一杯だった最初の数年から、少しずつ余裕がでてきて、そのなかで、自分の永遠のテーマは、政治や社会のどうしてもわかりにくいネタを、身近な目線で語ることかな、と思うようになりました。
それも、911以来、政治や社会の世界で起きていることが、自分たちの暮らしに及ぼす影響がずっと大きくなっているような気がするから。
映画も音楽も、政治や国際情勢と深くクロスオーバーしているし。

というわけで、08年のnew year's resolutionは、
クリエーター、一般人にかぎらず、なるべく多くの人たちと話をすること、
そして、政治や社会に興味がないヒトが読んでも面白いと思ってもらえるようなことを書き続けること。
そしてちょっとずつでも進化し続けること。

今年もよろしくお願いします。

2008年1月1日。

佐久間裕美子

| 番外編 | 07:50 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

2007年12月 | ARCHIVE-SELECT | 2008年02月

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