2007年07月 | ARCHIVE-SELECT | 2007年09月

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女子供の面倒を見るのがメーソンの仕事

テキサス aka ジーザスランドにきています。
取材にきた街は、ハンツビルというヒューストンから45分くらいの小さな小さな街。
こういうところをアジア人女性がひとりでうろうろしていると、しょっちゅうじろじろ見られます。
ヒューストンでは、いつも誰もが親切なのに驚くけれど、こういう小さい街はわりと閉鎖的なので、友好的な態度を示されることはあんまりない。
とはいえ、食事はしないといけないし、モーテルの部屋で(こういう街にはモーテルしかない)食べるのもあまりに味気ないので、ちろちろ視線を感じつつも、知らんぷりして外食します。
本を持って。
前回この街にきたときは、アメリカ人のギャル二人と一緒だった。
明らかに服装が違うから、やっぱり浮くらしく、じろじろ見られたけどね。

と前置きが長くなりましたけど、今日、朝ご飯をダイナーで食べていたら、隣に座ったおじいさんが話しかけてきた。
72歳、白人、元エアフォース。
ラングラーのダンガリーシャツに、カウボーイハット。
このあたりでは典型的な感じである。

おもしろいおじいさんなので、ついつい1時間くらい話をしてしまった。
サウスキャロライナ出身だけど、この地に引退したらしい。
なんで?と聞いたら、
サウスキャロライナはだめだよ、ニガーがたくさんいるからね、
とのたまった。

口が開いてしまった。
若い頃だったら、かーっとなって、怒ったりしていたと思うけど、年をとったからか、ただ単にびっくりして口を大きく開けてしまったのである。
驚く私に、おじいさん。
カラードピープルとニガーには違いがあるんだよ。
ニガーは働かない有色人種の人のこと。カラードピープルは一生懸命働いている有色人種の人たちのこと。

Those who don't work should not be allowed to vote.
働かないやつは、投票させるべきじゃない。

うーむ、とうなる私に、合衆国建国のときは、そういうルールだったのさ、と笑っている。
じゃあ、働けない人は?
と聞いたら、障害とか、やむをえない理由で働けない人は、国が面倒を見るのが当たり前さ。

長い会話の間に、おじいさんがこきおろしたのは、飲んだくれの白人、働かない移民、女に暴力を振るう男、ニューヨーク(武器を持ち歩けないし、交通渋滞がひどいから)、残りは忘れてしまった。こういうことを、殺すとか、撃つとか、物騒な言葉を使いながら、そしてにこやかに話すんですよ。テープまわしときゃよかった。

おじいさんの理屈には、違うと思うけど~と反論したこともいっぱいあったけど、こういうおじいさんがこの国のいなかの現実なんだ、と実感。

ところで、会話の途中で、カジュアルに
As I am a mason, I believe women should be taken care of.
と言ったおじいさん。
僕はメーソンだからね、女性は面倒を見てあげないといけないって信じてるんだ。

おっと、あやうく聞き逃すところだった。あんまりさらっと言うもんだから。
つまり、フリーメーソンのメンバーだ、ということです。
指輪も見せてくれた。Gの字が入ったあの指輪。
初めて見たわ。ナマのメーソン。
困ったことがあったら、この指輪をしている人を探して助けてもらいなさい、だって。

アポの時間が近づいて、もういかないととチェックを持って立ち上がろうとしたら、いやいや、ここは僕が払う、と言ってきかない。
そういうわけにはいきません、とビルの取り合いになった。
It is my duty as a mason. Besides, you are spending a lot of money if you are traveling.
メーソンとしての義務なんだ、それに、旅をしているんだったら、たくさん出費しているだろう。
というわけで、72歳のカウボーイ/フリーメーソンにごちそうになりました。

私の目標のひとつに、全州をまわる、というのがあるのだけれど、これをニューヨークの人にいうと、意味がわからんとか、何のために?と言われることが多い。
でもやっぱり、たまにはこういうところにきて、こういう人とも話をしないとこの国のことはわからないと思ったりするのです。
モーテルに2泊も泊まるとやっぱり気が滅入るけど。


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| 旅先から | 11:54 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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ゲイではないし、ゲイだったこともない ~上院議員

ー売春宿で働いていたことが明らかになった
ー公園のトイレで性交目的で私服警官にアプローチしたという疑いで逮捕された
ー商品として売る目的でコカインを所持していた
ー売春宿のマダムの電話帳に電話番号が入っていた

これ、誰のことでしょう?
この夏、明らかになった政治家、または選挙関係者のスキャンダル。
共和党も、民主党も。
ここまでくると、さすがアメリカって、感心しちゃうのである。
アメリカ人有権者って、ほんと、心が広い。
これくらいのことじゃ驚かないぞ。

上の悪行は、政治の世界ではわりと小物のぼうやたちである。
しかし、きわめつけの事件が起きた。
アイダホの上院議員が、空港のトイレで、男性の私服警官をみだらな行為に誘ったという疑いで逮捕されていたことが明らかになったのです。

新聞の記事によると、問題のクレイグ上院議員は、逮捕されて、有罪を認め、罰金まで払っていたそうである。
しかしこれが明るみに出て記者会見を開いた。

I am not gay; I have never been gay
ゲイではないし、ゲイだったこともない。

弁護士に相談せずに、罰金を払えばこの問題が”go away"すると思い、有罪を認めてしまった、という主張をしている。

でもこの記者会見の内容だけ読んでもなんだかよくわからない。
このはげたおっさん(つーかおじいちゃん)が、空港で他の男性に誘いをかけた、と言われても、どうやって誘ったんだ?と謎は深まるばかりである。

と、思っていたら、ニューヨークタイムズにおもしろい記事が出ていた。
どうも、発展家(っていう言葉も古いけど)のゲイのみなさんの間で、空港のトイレで出会い、エッチをする、という行為がはやっているらしい、ということ。
その手の(出会い系)サイトなんかに、クレイグ議員がつかまったミネアポリスの空港は、取り締まりが厳しいよ、という情報が掲載されていたというのだ。
で、この記事によると、私服刑事は、トイレの個室に入って、隣に誰かが入ってきて誘いかけてきたところを逮捕するらしい。
その“誘いかけ”の行為は、右足をとんとんと踏みならすことなんだそうだ。

この記事は、ゲイの出会い系サイトのオーナーのコメントを紹介している。
(It) seems to be an almost universal method of letting the person next to you know that you are interested
(足踏みの行為は)隣の人間に、自分が興味を持っていることを知らせるほとんど世界共通の方法のようだ。

ええええ??そうなの????
しらなかった! って、私が知ってるわけないけど。
なんだか、何から何まで冗談みたいである。
まあ、クレイグ議員が、無罪という可能性も排除できないと思うけど。
どっちにしても、ほんとにおかしな国である。
やめられない、と思うのは、こういうところなのです。

ちなみに、今は、3日続けて死刑が行われるテキサスのハンツビルという街にきている。
その話はまた今度。



| 政治 | 12:21 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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NYは移民保護区? 

先日のコーンフィールドさんの話には続きがある。
コトバをにごしてはいたものの、現時点では、共和党が抱えるハンデのほうが大きいよね、みたいな話をしてくれた。

共和党が抱えるハンデとは、移民政策です。
膨大な数の不法移民をどうするか、という問題をめぐって、共和党の支持基盤がまっぷたつに分断されている。
ブッシュ政権や、ウォールストリート、大企業は、親移民派。不法移民にステータスを与えたほうがいいという意見。移民たちが人の嫌がる仕事で低賃金の仕事をやることが、経済成長を促進する、という考え方。
内陸や貧困地域の共和党支持者たちは、不法移民は取り締って、退去させたほうがいいという意見。移民がアメリカ人の雇用を奪っているという考え方です。

ということで、共和党候補はビミョウな立場に置かれている。
そこで、今ひとつ人気が伸び悩んでいるロムニーくんが、ギャンブルに出た。
ジュリアーニを追い落とすために、こんなCMを打ったのである。
Immigration laws don't work if they're ignored.
That's the problem with cities like Newark, San Francisco and New York City that adopt sanctuary policies

移民法は、無視されたら機能しない。
そこが、ニューアーク、サンフランシスコ、ニューヨークのような”保護区”政策をとる市の問題だ。

なぜここで、ニューアーク(ニュージャージー)が入っているかというと、最近、ニューアークで、不法移民のペルー人が、丸腰の黒人の若者たちを“execution style(跪かせて、後ろから撃つうスタイル)”で殺す、というひどい事件が起きたから。おまけに容疑者は前科があって、不法移民だということもわかっていたのに、何も処置がとられなかった、ということがわかり、反移民感情が高まっているから。

この事件は、おいておいて、NYやサンフランシスコの大都市で、不法移民を駆逐したら、都市が麻痺しちゃうと思うのだが。それに、ロムニーが知事を務めたマサチューセッツにだって、ボストンとか、不法移民を必要とする場所はあるはずなのです。

と、頭のなかで突っ込みを入れてたら、われらがブルームバーグがロムニー攻撃に出た。
ま、公に侮辱されたようなもんですから、当たり前。
We have been accepting people into this country to do kinds of work that contributes to our well-being, and we should continue to do that.
われわれの幸福な暮らしに貢献する仕事をしてくれる人々を、この国に受け入れてきたし、これからもそうするべきだ。

私だって、この国にきて、労働ビザをもらって仕事を始めたわけだから、よく言った!と思ったけど、同時に、ああ、この人が大統領になるっつーのは、まだ無理かな、とため息をついてみた。
NYでは愛される意見だけど、内陸では嫌われるもの。
もうやめたのかな、出馬、完全に。
というわけで、あこがれの『NYからの大統領』は、夢に終わりそうです。
しつこいけど、やっぱりNY独立しかないな。

| 政治 | 15:04 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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コトバ狩り?

週末、元同僚(ブラジル系アメリカ人、男)のバースデーパーティーに行った。
そしたら、会社から最近、“警告の手紙”を受け取った、という話をしてくれた。
日本でも大きく展開している起業なので、会社の名前は伏せます。

そもそもの発端は、彼が、同僚の友人から、eviteを受け取ったこと。
パーティーとかイベントをするときに、電子的に招待状を送ってくれるサービスですが。

やつは、
What kind of a guy uses e-vite? It is kind of gay.
eviteを使うやつって、どんなやつよ?ちょっとゲイだよね

と声に出して言ったらしい。
そしたら会社から警告の手紙がきた。
homophobic behavior(同性者嫌悪症的行為←辞書によるとこうなります)のカドで。

賢くないコメントをしちゃったね、と思ったけれど、やつは、会社員の皮をかぶったハウスのDJ。
homophobicなはずはありません。
ゲイに対する侮蔑で言ったわけでもないし、むしろゲイ=几帳面って、ところをユーモアにしちゃったんだと思う。
あえて言えば、このゲイ=几帳面ってところが、ステレオタイプで、罪になっちゃったんでしょう。
でも本人が、これを言っているのをきいたら、侮蔑とか差別の念は、一縷もないことがわかるはずなんだけど。
人類皆兄弟のブラジル人、って感じだもん。
マイノリティやゲイや女性の扱いに神経をとがらせてる経営陣よりはよっぽどゲイ・フレンドリーだ。少なくとも。

でも、今、やっぱり私たちは保守的な時代を生きているのだと思った。
いくらプログレッシブなNYでも、企業カルチャーのなかでは、軽口ひとつ叩くにも神経質でないといけないというムードがある。
特に、ラジオのホストやセレブが、差別用語を使っちゃったりするたびに大騒ぎになる時代だし。

ちなみにやつは、そのあと、ボスと記事の方向性で”議論”していたら、ボスに対してアグレッシブだ、という内容の2通目の警告をもらったらしい。
その“ボス”も、2度一緒の会社に勤めたことのある私の友人である。ブラジル人とも、古い友人だ。友人同士が、記事の内容をよくするために“議論”することもNGとなると、ちょっと神経質すぎて怖い。

ちなみに3度手紙をもらうと、会社は解雇の権利を得るらしい。
だいじょうぶか、ブラジル人。
「なんとかなるよ」と笑っていたけれど、なんだかやりきれない気持ちになったのでした。

| 普通の人々 | 13:18 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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大統領選挙とマーケット

うかうか原稿書きに夢中になっている間に、世界のマーケットがものすごいことになっていた。
あまりに仕事が終わらないので、ほとんどニュースも見ていなかったが、木曜日に電話がなった。
ヘッジファンドに勤める友人(であり、貴重な金融業界の情報筋)から。
すっごいことになってるよ~、世界中、まっかっかだよ~、という電話だった。
ちなみに今日(金曜日)は大幅に上がっていましたが、急に下がったり、上がったりするのは、あまりヘルシーじゃないですね。

ちょうど先週、政治学者のMichael Cornfield さんという人に、大統領選挙の行方についてインタビューした(来週出るリサイクルの号)。

dw_H.jpg


もちろん、相手は学者なので、誰が勝つか?ではなく、イラク戦争に続く争点について聞いた。
彼のお返事。
I would put healthcare first, and then immigration and credit crunch in the same bracket.
(中略)
There is a concern that Americans are overinvested in housing and there will be repercussions in the economy.
These two are major issues on the horizon.

医療がまず最初にきて、それから移民政策と信用収縮が同じ部類に入ると思う。
米国民が住宅に過剰投資した状態で、これが経済にも波及するという懸念がある。
この2つが今後重要な問題になるだろう。

ちょっと話はそれるけど、crunchというコトバはなかなか便利。
たとえば、レストランで早く注文したいときに、
we are in a time crunch
というと、時間がないのよ~という気持ちが伝わりやすいのです。

今のマーケットでいうと、信用度の低い借り手向けの住宅融資「サブプライムローン」を返せなくなる人が増えていて、そんなローンを推進してきた大手の金融機関にも影響が及び、そうなるとローンが借りにくくなるから、それが経済全体を圧迫しちゃうんじゃないか、という懸念が広がっている、ということのようである。

そうは言っても、マーケットのことは実質的には、連邦準備理事会のお仕事で、大統領府のお仕事ではないわけだから、コーンフィールドさんの話に、ちょっとびっくりした私。
そしたらみるみるうちに、信用不安が金融ニュースだけじゃなくて、一般ニュースにも取り上げられるくらいの大騒ぎになっている。
さすが、学者ですね、はい。
しかし彼も、「大統領ができることはほとんどないけれど、大丈夫、うまくいくよ、というポーズを取れる候補者が点数を稼ぐ」と言っていた。

よく考えると、選挙というものは、ポーズがうまい人間が強いもんです。
有権者の仕事は、ポーズの下の本質を見抜くことかもしれない。
そういえば、カリスマ有権者というか、アクティビストみたいな人がいる。
Katherine Prudhomme-O'Brienさん。
候補者に気まずい質問をすることで有名になった人です。

彼女が、ジュリアーニ元市長に投げた質問。
If a person is running for president, I would assume their children would be behind them If they're not, you've got to wonder.
誰かが大統領に立候補したとして、その子供は応援するのが普通だと思うけれど、
子供が応援していないのなら、考えてしまいます

(How you) could expect the loyal following of Americans when you are not getting it from your own family?
家族から支持を受けていない人間が、アメリカ国民の支持をどうして期待できるのでしょうか?

厳しい~。
ジュリアーニの弱点は家族。
離婚経験もあるし、前妻との離婚劇は、NYでは大きなスキャンダルだった。
子供たちともうまくいっていないらしく、大学生の息子はキャンペーンに参加していないし、娘が、オバマのfacebook(my space みたいなもんです)にサインアップしていた、ということがニュースになったりしていた。

ジュリアーニの返事は、「leave my family alone(僕の家族をほっといてくれ)」。
しばらくにこやかにしていたのに、ポーズ、できなくなっちゃったのね、と思った瞬間である。

このキャサリンさんは、共和党支持者らしいのだが、民主党の候補者にも、どんどん気まずい質問、聞いてほしいもんです。


| 政治 | 07:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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どこに住んでるの?

先日、日本からきたジャーナリストの方とお会いする機会があった。
会って3分くらいで、「さくまさん、学校はどちらへ?」と質問された。
別に不愉快というわけでもなかったが、ニューヨークに住んでいて、あまり学歴をたずねられることはないし、私が普段お仕事している業界の中でも、学歴が話題になることはなかなかないので、驚いた、というか新鮮だった。
これって、一種、日本のカルチャーかしら。どうでしょう?

という話を、アメリカ人の友人としていたら、あら、ニューヨークにだってあるわよ、お約束の質問、という。
彼女のスペイン人の友人が、ニューヨーカーは、すぐに「どこに住んでいるの?」と聞く、という考察をしていたという話である。
スペイン人の彼は、ニューヨーカーは、相手が住んでいるエリアで、階層的にどのあたりかを判断する基準にしている、と思ったらしい。どこに住んでるの?と聞かれるのは、あまり愉快じゃない、という話をしていたそうだ。

確かに、ニューヨーカーは、すぐ「どこに住んでるの?」と聞きます。
私は7年ほどクイーンズに住んでいたが、聞かれたときに、クイーンズだよ、と答えると、ほお、みたいな反応が返ってくることが多かった。
「キミみたいな人が、文化のないクイーンズに住んでいるとは驚きだね」とずばり言われたこともあるし(キミみたいな人って、どういう意味かわからないけど)、日本人に「怖くないの?」と言われたこともある。
ちなみに、クイーンズ、怖くありませんけど。

マンハッタンに住まないのなら、ブルックリンのほうがオシャレ、というコンセンサスはあるかもしれない。
アーティストや有名人がクイーンズに住んでいる、という話もほとんど聞かないし。
あ、イサム・ノグチはクイーンズに住んでいたのですが。
クイーンズは、安いけど、移民文化しかない、というイメージがあるから、敬遠する人も多いみたいだ。
私は、ごちゃごちゃした感じが大好きだったし、ゆるい雰囲気も気に入っていた。
近隣の人も、必ずスペイン語で話しかけてくるキューバ人のおばあちゃんとか、ドイツ人のふりをするアフガニスタン人とか、ずっと理想のお嫁さんを探しているバングラデッシュ人とか、愉快な仲間たちって感じで、楽しかったし。

胸を張って、クイーンズに住んでいます、と言っていたつもりだったけど、確かに、金融業界のリッチな情報筋とかと話をしているときに、クイーンズに住んでいるの、というのに抵抗を感じたこともあるような。貧乏なのね、と思われるかな、とかね。そんな気持ちがなかったと言ったらウソかもしれない。

初対面の人と会ったときに、どこに住んでいるかを判断材料にしてしまうことは、日本でもあると思うけど。

そんなことを考えていたのだが、先日、ブロンクスにゴルフに行ったときに、ブロンクス出身の白人の若者2人とプレイすることになった。
20代前半くらいだろうか。
高校生のときに、キャディのバイトをやって、うまくなったんだという。
見た目は、うーむ、ゲトー出身の白人って感じ。タトゥーがばっちり入っていて、だぼだぼのシャツにだぼだぼのパンツ。職業は大工さんなんだって。
外見はタフなゲトーのキッズって感じ。
ゴルフって柄でもないけれど、ボールをなくしたりすると、一緒になって一生懸命探してくれる。
とてもおもしろくていい子たちであった。
でもやっぱり、彼らも、会ってすぐ、「どこに住んでるの?」と聞いてきた。
彼らが、私の階層を判断しようとしているとは思えないから、単に、習慣なのかな、やっぱり。

| ニューヨーク | 07:23 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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辞めても僕は保護される ~カール・ローブ

一泊のプチ・バケーションから帰ってきたら、カール・ローブが辞任することになっていた。
驚いた。
辞めろ、辞めろとは思っていたが、まさか辞めると思わなかったの。
大嫌いなヤツが急にいなくなって、怒りのやり場に困ること、ありますよね。
あんな感じ。

有名なブロガーも、ジャーナリストもみんな驚いたみたいだ。
なんせ、頭のあまりよくない政治家を大統領に仕立て上げて、今まで手取り足取り指導してきた人である。ローブがいないと大統領は機能しないと言われているし、いなくなったらやばいんじゃないか、ジョージ。だいじょうぶか。

そうは言っても、ブッシュ政権の支持率が最低の水準にある今、CIA工作員の身元情報漏出事件や連邦検事解雇疑惑への関与を追求されていたローブは、もはやブッシュのダウナーでしかなかった、ということらしい。

というわけで、政治ブログの世界も、政治コメディの世界も大騒ぎである。
ジョークを紹介しようかと思ったけど、あまりに多くて嫌になったので、やめておきます。

それにしても、一補佐官が辞めるってことが、これだけの騒ぎになるのも不思議なことだ。
THE ATLANTIC MONTHLYのジョシュア・グリーンという人がこう書いている。

The story of why an ambitious Republican president working with a Republican Congress failed to achieve most of what he set out to do finds Rove at center stage.
野望に燃えた共和党の大統領が、共和党議会を従えながら、やろうとしたことの大半を達成できなかったのはなぜかを考えると、その中心にはローブがいる。

A big paradox of Bush's presidency is that Rove, who had maybe the best purely political mind in a generation and almost limitless opportunities to apply it from the very outset, manage to steer the administration toward disaster."
ブッシュ大統領時代の大きな逆説のひとつは、この世代でもっとも優れた純粋な政治精神をそなえ、当初からそれを利用するための機会を無限に得ながら、それでもブッシュ政権を最悪の状態に導いたことである。

すいません、なんだか訳がさえないけど。
確かにブッシュがやろうとしたこと(社会保障の民営化とか、移民法の改正とか)は、ほとんどできていない。やるって言ってやったことは、イラクに侵攻したことくらいか。

つまり、政治の天才とか、影の闇将軍とか言われるくらいだから、政治には長けているのに、どうしたことか、今の状態にしてしまった責任はヤツにある、ということだ。
でも、思うに、ほんとに天才だったら、こんなことになってるか?
と思ってしまうのは私だけだろうか。
国民をなめきって好き放題やったら、ついやりすぎちゃって墓穴を掘った、というふうにしか見えないのだが、そしたら天才じゃないだろう。

テレビで視聴者の声を紹介していたなかに、「ローブの顔は2度と見たくない。でも後ろに手がまわった姿なら見たい」という主婦の声があった。
辞任することが決まった今、ヤツが何らかのカドでつかまったりするといいな、なんてファンタジーをもちたくなる気持ち、わかる。
だって、財政赤字は膨らみまくって、景気もがたがたで、教育は相変わらずひどいし、戦争は終わらないうえ泥沼で、医療費は高騰する一方で、それをすべてやってのけた政権の闇将軍ですよ(おっと、ちょっと感情的になってしまった)。

しかし、ウォールストリート・ジャーナルが独占で取ったインタビューを読んでいたら、本人がこんなことを言ってる。

After I leave the White House (中略), my role within the White House remains protected;
I do not lose privilege by leaving the White House --
just as former Presidents don't lose the privilege when they leave the White House.

ホワイトハウスを去ったあとも、私の役割は保護される。
ホワイトハウスを去ったからって、特権は失わない。
元大統領がホワイトハウスを去ったあとも特権を失わないように。

うっそー、と声を上げたくなった。
まるで、大統領気分ではないですか。
法律的なことはわからないが、そんなことってあるか?

と思って調べてみたら、絶対的な免責ではないらしい。
しかし、法律的な解釈には幅があるらしい。
ということは、もしかしたら国民が怒りまくったら、何かが変わる?
わからないけど。
怒れ、アメリカ人。

| 政治 | 13:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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すわ、ニューヨークにも

ミネソタで橋が落ちる事件があったけれど、あれ、他人事ではない気がする。
NYの橋も、ちゃんと整備しているのだろうか。
これだけちっちゃいシマに、こんなにぎっしりいろいろ詰め込んで、大丈夫なのだろうか。
911、大停電、そして最近では例の爆発と、何かあるたびにつくづく思う。
だからと言って何かしているわけではまったくないが。

と、ぶつぶつ考えているところに、昨日の大雨。
朝まで原稿を書いていたのだが、6時くらいから急に大地を揺さぶるような音が聞こえてきて、大量の雨が降りました。
愉快ではなかったけれど、疲れていたので雷の音を子守唄に寝てしまった。

起きたらNY市は大混乱に陥っているではないですか。
大雨のおかげで地下鉄はとまっているし、ブルックリンは1889年以来初のトルネード(竜巻)に見舞われたという。
トルネード・・・
たまにニュースで見るけれど、NYにトルネードが来ると思ったことはなかったわ。

それにしても、確かに大量に降ったとはいえ、雨で地下鉄が麻痺するって、どういうことだろう。
NYのインフラはほんとに脆いのである。

そういえば、大雨の前日に、NY市からお知らせのパンフレットがきてたなあ。
放っておいたのを思い出して、あらためて読んでみた。

タイトルはHurricanes and New York City
ニューヨークとハリケーンは関係がないと思っていませんか、という感じではじまる。

Due to regional geography, hurricanes in New York City -though infrequent,-can do more damage than hurricanes of similar strength in the southern United States.
平たく訳すと、しょっちゅう起きるわけではないが、起きた場合は、南部よりも被害が大きくなる可能性がある、という話である。
たとえば、カトリーナ級のハリケーンが起きたら、ニューオリンズよりもひどいことになる、ということです。

地図がついていて、やばい順に、オレンジ、黄色、ミドリで色がつけてある。
ちなみにうちはミドリ。
そして何かあった場合、逃げる場所が指定してある。
ちなみに避難センターは、マンハッタンに13箇所しかない。
ますます大丈夫か、という気分になってきた。

でも、NYで暮らすうちに学んだこと。
くよくよしても仕方がない。
きっとなんとかなるのである。




| ニューヨーク | 04:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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グラマー・ゲトー

私が知っているだけで、雑誌のNY特集が4冊出るらしい。
なんででしょうか。
NYへの関心がアップしている?
そんなことはないと思うけれど。

そんなわけでこの夏は、NY取材に明け暮れています。
平均して1日に3~4軒ずつ取材しているのでいろんな人と会い、いろんな話をする。
アーティストとか、評論家とか、デザイナーとか、みんなおもしろい話をしてくれたが、話をしすぎて何がなんだかわからなくなってきた。
レコーダーがあってよかったわ。

さて、昨日、昔からある老舗のレストランを取材した。
その広報のおねえさんがこれまたよくしゃべるお人で、裏話をたくさんしてくれた。
なんでもレストランにとって、ゴシップコラムに登場するかどうかはものすごく重要らしい。
NYのゴシップコラムの代表格はNY Post のPage Six。
20070802104458.png

メアリー・ケイトがどこそこで食事をしていたとか、そんな話を毎日追いかけている。
なんでも、彼女のボーナスは、ページシックスにレストランが登場する回数で決まるらしい。
It is so insane it makes me sick.
ばかばかしくて吐き気がするわ、みたいなことか。

彼女は40代前半って感じのいわゆるできる女性。
バケーションを取ってLAに行き、テレビ番組の企画を売り込みにいったんだそうだ。
「売れたら大金が入るね?」というと、
「そうね、ちょっとしたボーナスね」
「仕事辞められるんじゃない?」
そのあとのヒトコト。
I can't quit my day time job because I need health insurance
昼の仕事をやめることはできないわ。健康保険が必要だもの。

「私は自分で買ってるよ」と言ってみた。
そしたら
You know what it is called? Glamour Ghetto.
It is a lot of fun and you are free, but you have to find basic neccessities yourself.
それなんていうか知ってる?グラマー・ゲトーっていうのよ。
楽しいし、自由だけど、必需品は自分で手に入れないといけないの。

そうか、知らなかった。
ゲトーに住みながら、高級車を乗り回し、ダイヤモンドのアクセサリーをつけている人たちの生活ぶりをゲトー・ファビュラスと言ったけれど、グラマー・ゲトーは知らなかった。
もしかしたら、ゲトー・グラマーかな。おねえさんの造語だったりして。

私が会社をやめてフリーになったのは、確か29歳だったと思うけど、健康保険がそんなに重要なことだとは思わなかった。
今は、健康保険を理由に二足のわらじをはき続ける人もたくさんいることを知っている。
私が甘かったということだ。
それでもやっぱりやめられない、グラマー・ゲトー。
会社員時代よりも倍くらいは働いていると思うし、ラクなわけでもないけれど、会社員には戻れないと思う。
なんでだろう。




| 普通の人々 | 10:58 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

2007年07月 | ARCHIVE-SELECT | 2007年09月

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