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モノ作りとファッションの断絶

先週のことになるのだが、オブザーバー(observer)紙に、CFDA(ファッションの業界団体)が開いた"タウンホール・ミーティングの様子が">タウンホール・ミーティングの様子が書かれていた(この記事が出たのは紙版だけみたい)。
議長のダイアン・ヴォン・ファステンバーグとか、ヴォーグのアナ・ウィンターさまとか、蒼々たる顔ぶれが出席して、ファッションの未来を討論したらしい。

言うまでもなく、ファッション業界は、ニューヨークの一大産業である。
ネットのおかげでコレクションの模様が開催と同時に世界を駆け回り、コピー商品があっという間に作られ、シーズンが始まるそばからセールが始まる、おまけに不景気で消費者が支出したがらない、という状況をどうするべきか、そんなことが話し合われたらしい。

そこでアナさまが
"Could someone lead a committee that would make ground rules for retailers of when the discounting starts, and then all of the retailers can agree to it?"
と言い、ダイアン・ヴォン・ファステンバーグに
"That is illegal!"
とたしなめられたと書いてある。
おかしくて笑ってしまった。
いくらファッションの世界を支配できても、そこまでは支配できないんですよってね。

確かに今年の値下げの様子を見ていたら、末恐ろしい気持ちにはなった。
セールが始まるのは早かったし、始まってから、おそろしい勢いで値段が下がった。
消費者にとっては良いことかもしれないけれど、業界からするとたまらないだろう。
でも、こんな状況ができたのは、リテーラーやネットや不景気のせいだけではないと思う。
モノのクオリティと値段の間に断絶がある。
何百ドルもするものの縫製が悪かったりして、どんなにかわいくてもしらける、みたいな経験はありませんか。
デザイン性で売ってるんですから、と開き直られているような気がして冷めるのである。

この週末、しばらく前にやったリーバイスの工場の取材の原稿を書いていた(ROCKSという雑誌に出ます)。
リーバイスの工場を訪ねて、デニムが糸からできるところを見せてもらった。
これだけたくさんの人の手を通り、これだけ時間をかけて作るデニムが、ジーンズになると何十ドルになってしまう、そんなことを考えたら、なんだかものすごい違和感を感じた。
大量生産の工場で作られたてろてろで裾がほつれたドレスが1000ドルして、こんだけ手間ひまかけたモノが100ドル以下ってなんだかなあ、って。
当たり前だけど、ファッションと衣類を作ることは同じじゃない。
ファッションとモノ作りの基本をきちんと踏襲しているブランドもあるけれど、そうでないブランドのほうが多くなってしまった。
景気が良いときは、それでも良かったかもしれないけれど、厳しい世の中、消費者の目も厳しくなる。しかし、時計の針をもとに戻すようなわけにはいかないのです。

これまた最近、別の取材で、ニューヨークのBESSというブランドを取材した(こっちはvogue hommeに出ます)。
ヴィンテージのデニムやコンバースといったアイコン的な商品をカストマイズしているブランドである。
デザイナーと話していたら、1枚のものをしつこく毎日着て、自分のオリジナルにしていくという、パンクの精神は、ある意味、究極のエコなんだよな、ということに気がついた。
世の中、エコ・ファッションは、オーガニック・コットンばかりに注目しているような気がするけれど、そもそも作るものを減らして、もうできているものを使う、という精神のほうがずっとエコかもしれない。
そうするとモノが売れないから、業界的には困ってしまうのだろうけれど。

リーバイスもコンバースも、私にとっては、ルーツのようなものである。
古着に夢中になっていた若い頃を思い出したら、ちょっとセンチメンタルな気持ちになったりして。
ついつい流されて必要じゃないのにモノを買ってしまう自分だけど、クオリティの悪いものにはお金を出さない賢い消費者でいたい。
消費者が買わなければ、悪いものは淘汰されていくはず。
不景気が終わったときに、ファッションの世界がどう変わっているかを見るのがちょっと楽しみである。
何も変わらないかもしれないけれど。








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| ファッション | 19:08 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑

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ファッションとNAFTAの関係 ~マイケル・バスティアン

昨日、今注目のデザイナー、マイケル・バスティアンに会いに行って来た。
今、NYのメンズシーンで何が起きているか、という取材で。
ファッション関係の仕事は最近めっきり減ったものの、たまにやるととても新鮮です。
そして、ファッションもまた今の世の中の動きと驚くほどリンクしているからおもしろい。

マイケルは、バーグドルフのメンズ部門のファッション・ディレクターからデザイナーに転身した人。
アメリカン・クラシックを、ヨーロッパのクオリティでやろうとしている。
アメリカン・クラシックといえば、70年代からラルフ・ローレンやカルバン・クラインが確立したはいいけれど、アメリカン・ドリームと大量生産主義とmaking everybody happy の幻想のなかで、アイデンティティとクオリティを失ってしまったのだと思う。
そして、そのままずっと最近まで、大御所以外のメンズデザイナーがとんと出てこなかったのだけれど、最近、マイケルをはじめとするぞくぞくと新しい才能が登場して、NYに暮らすものとしては、ちょっぴりうれしいのです。

さて。
マイケルとプロダクションの話をするうちに、なんと話題がNAFTAのことになった。
おぼえていますか?
って、おぼえてないよねえ。
北米自由貿易協定です。
要するに、アメリカとカナダとメキシコをひとつの経済圏と見なして、貿易障壁を減らす、という協定で、発効したのは1993年。

マイケルは、今と同じクオリティが維持できるんだったら、カナダでもメキシコでも行くよ、ということを言ったあとに、こう言った。

NAFTA is such a politically loaded conversation now because people feel it is pulling jobs out of America, but they don't realize: the jobs are gone!!
人々は、NAFTAのせいで雇用が流出していると感じているから、NAFTAは今、政治的にテンションの高い話題になっている(ごめん、まずい訳で)。
でもみんなわかってない、職はもうなくなってしまったんだ

解説すると、自由貿易主義者たちの間では、NAFTAは必要なものだということになっている。3国を経済圏とみると、人口だってEUと並ぶくらいだし、3国の貿易額だってNAFTA以降、3倍近くに伸びたわけです。メキシコの一般市民の暮らしもNAFTA以降よくなっている、という考え方もある。
でもその後テロが起きたこととか、今景気が悪いこととか、製造関係の企業がアメリカの農村部から海外に工場を移していることとか、いろんなことがあって、保護主義者たちの間では、NAFTAは悪なわけです。

そして、これもまた今回の選挙では火種になっている。
オバマは当然のことながら、ヒラリーも、だんなが発効させたNAFAを「過ちだった」と言ったりして。
でもマイケルがいうように、NAFTAがあろうとなかろうと、雇用が安いほうに動くのは自然の流れだから、それを保護しようとしても限りがあると思うのです。
そして、ヒラリーもオバマもそれをわかっていながら、有権者たちが聞きたいことをリップサービスしているような気がしてなりません。
職はなくなってしまったけど、じゃあ、そのあとどうするか、ってことを考えるほうが建設的な気がする。
と、私が言えるのも、マイケルが「もう職はないよ」といえるのも、政治家でないからですけれど、やっぱり本当のことを言う勇気を持ってほしいの、政治家たちに。

そもそも、ファッションに限らず、アメリカのモノ作りは、世界に誇れるようなものでないことが多く、そこに問題があるわけで。
(最近 made in usa の限定モデルが出たレッドウィングのブーツとか、リーバイスのジーンズとか、うまくアメリカ製をブランドにすることに、小さな可能性があるかも)

と、ちょっぴり話は脱線したけれど、まさに、今ホットな話題なわけです。
自由主義対保護主義の戦い。

それにしても、どこの業界であっても、自分が第一線を走りながら、自分の生きる世界より大きいフレームでモノを語れる人に出会うと、刺激をうけます。
自分の生きる世界が唯一の世界だって思っちゃいけないよね、と思いながら帰途についたのでありました。



| ファッション | 23:08 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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自由に、向こう見ずに生きろ ~Freemans

Invitationという雑誌でコラムを書いています。
アートやデザインの話題を中心に。

今月発売号で取り上げたのは、Freemans Sporting Clubというダウンタウンのブティック。

アウトドアとスーツの店なのだが、ヘミングウェイ流マッチョな雰囲気。
ニューヨークのファッション業界は、ゲイとメトロセクシャルが主流なので、これまでマッチョなのにおしゃれな男たちが行く店がなかった。
ま、マッチョでスタイル志向が高いって、矛盾しているのかもしれませんが。

そこで売ってるTシャツを買った。
タグに、このTシャツの楽しみ方というか、人生哲学みたいなコメントが書いてある。



Live loose and recklessly
というヒトコトにぐっときちゃった。

looseって、だらしないとか緩いという意味もあるけれど、縛られない、とか自由な、という意味もある。
男の子はこうでなくっちゃ。

| ファッション | 07:09 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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Heaven's for Everyone ~NYコーテリーから

世界中のバイヤーさんたちがNYに集合する季節。
米国最大の展示会「コーテリー」は、商売の場なので、プレスとしてはあまりおもしろくない。
が、今回見つけたコレ、その名も「ヘブンズ・ブランド」。
スイス在住のイスラム教徒とユダヤ教徒の2人組がデザイナー。
7歳のときからの親友なんだとか。

今回は、これ。
無神論者としてはぐっときました。

heavens.jpg


これから毎シーズン、新しいフレーズが登場するんだそうな。
ファッションもメッセージの時代ってことで。
ブランドのサイトはこちら

| ファッション | 15:37 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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