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ニューヨークはプログレッシブか

最近、道を歩いていると、非営利団体が資金集めをしているのが目につくことが多い。
景気が悪いから、寄付が減っているのだろう。
常に遅刻気味の私は、足を止めないことも多いのだけれど、先日、つい足を止めてしまった。

それも私がつい足を止めてしまうような殺し文句が耳に入ってきたから。
Did you know it was not illegal to fire somebody for being a transgender in New York?
(トランスジェンダーだという理由で従業員を解雇する行為が、ニューヨークで違法にならないことを知っていますか?)

声をかけてきたのは、ゲイ、レズビアン、バイセクシュアル、トランスジェンダーの権利を守るHuman Rights Campaign

人種だろうと、セクシュアリティだろうと、誰かのアイデンティティを理由に解雇することが許される世の中であってはいけないと思うので、ついつい寄付してしまった。
特に最近、女性に性転換をした元男性の殺人事件の裁判がコロラドで始まったり、11歳の男の子が「女っぽい」という理由でいじめにあって、自殺するという事件があって、その手のことについて考えていたせいもある。

特定の人種やゲイを相手にした暴力犯罪を「ヘイト・クライム」と呼ぶけれど、その手の事件はなかなかなくならない。
おまけに最近、日本のカルチャーだとばかりおもっていたいじめが、アメリカでも増えているような気がする。

話は違うが、ニューヨークシティに住んでいると、ここはプログレッシブな場所だと思いがちだけれど、州レベルでいうと、そうでもない。
かつて女性に参政権を与えるための運動が始まった場所であり、黒人の権利団体であるNAACPが設立された場所でもある。
が、先日、州議会の上院で、同性愛者の結婚を合法にする法案が却下されたばかり。

ちなみに今、一番プログレッシブな州はマサチューセッツである。
同性愛結婚は認められているし、州の皆保険も整備されている。
おまけにマリファナの個人使用の非犯罪化をいちはやく決めた州のひとつである。

パターソン知事とニューヨーク市のブルームバーグ市長がタッグを組んで、同性愛者の結婚を認めさせようとしているけれど、どうなることやら。
プログレッシブであることに誇りをもってきたはずの場所なのに、州政府のあるアルバニーは意外とコンサバな場所なのです。
がんばれ、ニューヨーク。

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| ニューヨーク | 06:56 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑

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NYを訪れるのにベストな時

今日は、かつてニューヨークでカルト的な人気があったパンクのバンドをやっていたRさんと会って来た。
知り合いが、ものすごくおもしろいヤツがいるから会ってみるといいと言って紹介してくれたのです。
今は、赤い2階建てのバスでニューヨークのツアーガイドをやって生計を立てているという彼。
いわゆる“ダイブ・バー”に行き、ハイネケンを飲みながら、おもしろい話をいろいろしてくれた。
この“インタビュー”は、お友達が主宰しているネットのマガジンに掲載する予定なので、乞うご期待。

ひとしきり話をして、ところで君はいつNYにきたの?
と聞かれた。
98年に来ました、と言って、ニューヨークがクールだった時代の後かもしれませんね、と言ってみた。
私が移り住んだ90年代後半のニューヨークは、ジュリアーニのクリーンアップ運動とITバブルの真っ最中だった。
タイムズスクエアにディズニーのショーがやってきて、グランドセントラル駅が改装オープンし、アダルトビデオショップが次々と閉店に追い込まれる、そんな時代でありました。
初めて遊びにきたのが93年。それからどんどんきれいになっていったわけですが、つまり、私は混沌とした時代のニューヨークを知らない、ということです。
ニューヨークにずっといる人と話をすると、そうよね、昔はもっとおもしろい街だったのよね、と想像してうらやましく思う瞬間が多々あるから、こんな言葉が口から出たのだと思う。

そうしたらパンク野郎のRさんは、こう言った。
How long does it take to be a New Yorker?
10年経てばあなたもニューヨーカー、とよく言うので、10年?と聞いたら違うという。
答えは5分。
If you are here for five minutes, you are one of us.

そして次の質問。
When is the best time to be in New York?
70年代?と聞くと
No, 20 minutes ago.

つまり、ニューヨークではいつも、20分前はもっとクールだったということになっている、いつ来ても、過去にはもっとおもしろいことがあったのだろうな、と思わせる何かがある、という意味であります。
Rさんが教えてくれたのは、どうせ過去のほうが良かったんだったら、今を楽しむが勝ち、ということだった。
ブロンクスで育ち、親元を離れてからはずっとマンハッタンで暮らしているというRさん。
たぶん50歳くらいだろうか。年は教えてくれなかったけれど。
精神はものすごくパンクなのに、驚異的なポジティブ・シンキング。
今日もまたこの街にひとつ教えられてしまいました。

| ニューヨーク | 17:24 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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人生を深刻にうけとめすぎないように

しばらく家をあけていて、久しぶりに新聞などを見ていると、なんだかとてもたくさんのことが起こったような気もするし、何も起こらなかったような気もします。

今日はあまりに天気がいいので、家の前の公園のベンチでひなたぼっこをしながら新聞を読むことにしてみた。
しかし、新聞には、なんとなく暗いニュースが多い。
Linens' n Thingsという寝具の小売りチェーンが破産法の適用を申請する見込み、とか、フットロッカーが来年、140店舗を閉める予定、とか・・・

突如、自分から30センチのところでおじさんの声が。
顔を上げると、明らかに知らないおじさんなんだけど、反応する間もなく、私の読んでいた新聞を奪い取って、ページをめくり、
「これこれ、この記事、みた??」

おじさんが興奮して見せてくれた記事はこれ
タイタニックが沈没した理由が、96年ぶりにわかったというお話であります。

ヒトの新聞をとりあげておいて、「だからタイムズって好きなんだよね~」とにこにこするおじさん。
「当時は、飛行機なんてなかったわけだし、この写真、なんだかロマンを感じるよねえ。
この写真、切り抜いて、誰か好きな人に送ってあげなさい」
どこまでも人懐っこいおやじである。

そして最後にとどめのヒトコト。
You can't take life too seriously
人生を深刻にうけとめすぎないように

それから、じゃ!と手をあげて去っていった。
私が、暗いニュースを読んで眉根を寄せているところに登場して、いなくなるまで、その間、ほんの一分くらい。
私がちょっぴり深刻な気持ちになっているのがわかったのだろうか。

最近、なんで、キミはアメリカにいるの?なんでニューヨークなの?
と聞かれる、ということがあって、自分でも、なんでかな?と考えていたところ。
こういうことが起きるから、好きなのかもしれません。


| ニューヨーク | 12:13 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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リッチ&プアin New York

仕事が一息ついたので、昨日は、半分お休みにして、チェルシーのギャラリーに出かけた。
平日の昼間のチェルシーはとっても静か。
しかし、16丁目あたり、10th Avenue と11th Avenueの間を歩くと、いつも思うこと。
何かがまちがってる。。。

低所得者用のプロジェクトのすぐ隣で、超高級コンドミニアムの建設が進んでいる。
100万ドル=1億円クラスのコンドである。
サブプライム・ローン問題をよそ目に、あまり地価に揺らぎが見られないニューヨーク。
最近では、100万ドルくらいじゃ、そんな豪邸は買えないらしい。

それにしても、100万ドル払って、プロジェクトの隣に住むってどんな気分だろうか。
だって、プロジェクトのみなさんは、すっごく安い価格で住んでるわけ。
それとも、チェルシーのコンドミニアムにうきうきして、隣に住んでる貧乏な人たちのことは気にならないのだろうか。

そういえば、川内倫子さんの個展が最近、Cohan and Leslieというギャラリーで開催されていたのだが、そのオープニングのときに、ギャラリーのオーナーが、エリアの変貌について、こんなことを言っていた。
Do you know what will happen?
Soon, the galleries will have to leave because the rent is going up so much.
これから何が起きるかわかるかい?
レントが急激にあがっているから、ギャラリーも立ち去ることを余儀なくされるだろう。

アートが不動産のように売り買いされる昨今、ギャラリーはずいぶん儲かっていると聞くのだけれど、それでもレントのあがりっぷりにはついていけないのかな。

以前、カリム・ラシッドが、
The idea of New York being a place where the rich and the poor living side by side is not so true anymore
NYが富裕層と貧困層が共存する街だ、という考えは、もう真実ではなくなりつつある。
と言っていたけれど、チェルシーのこのブロックでは、富裕層と貧困層が文字どおり、隣り合っているのでした。

それにしてもNYは物価が高い。
まだ給料の安い若い人たちはどうしてるんだろう、といつも考える。
私が駆け出しの頃は、マクドナルドばかり食べていたような気がするが。
そういえば、昨日、投資銀行で働きながら(一般職らしいけど)、家賃をどうにか払えるくらいしか給料をもらえないので、週に2日ベビーシッターをしている女性の話を聞いたばかりだ。
こうなってくると、何のために働いているのか、わからなくなってくる。

そういえば、マイケル・ブルームバーグ市長が、貧困者を貧困生活から脱却させるためのプログラムを始めたらしい。
その話はまた別の機会に。

| ニューヨーク | 15:34 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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NYで成功するには?

Gawker.comというウェブサイトがある。
ニューヨークのゴシップやニュースのブログ。
2ちゃんねるほどではないが、けっこうに意地悪なサイトである。
人気のサイトなので、たまにみては、うんざりする。
みんな、暇なのよね~、と。

今週のニューヨークマガジンに、このサイトについて書いている記事がでている。
タイトルは、
Everybody Sucks: Gawker and the rage of the creative underclass
みんなひどい:Gawkerとクリエイティブ業界の最下層の憤怒
って感じか。

書いているのは、なんども意地悪を書かれた女性ジャーナリストである。
LAに引っ越したときも皮肉を書かれ、婚約者が太ったと馬鹿にされた女性。
しかもコメント欄がひどい。
この人好きじゃないとか、名前がひどいとか、いろんなことが書いてある。
ああ、いやです。

というわけで彼女の逆襲。
サイトと社長、そしてブロガーたちのプロファイルを書いているのだが、最後の締めくくりがよかった。
Could you be successful in New York without becoming a-- well, a douchebag?
douchebagにならずにニューヨークで成功することはできるのだろうか?

以前、メイクのボビ・ブラウンにインタビューしたときに、NYの女性について話をした。そのときに、彼女が、
才能があるだけでは成功できないし、才能がないのに成功している人もたくさんいるのよ。

と言っていたのを思い出した。
日本でもそうだと思うけど、自分のプレゼンがうまければ、才能がなくても成功できちゃうのである。
自分のプレゼンがへただと、いくら才能があってもダメってこと。
こればっかりは仕方がありませんね。

| ニューヨーク | 04:36 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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NYはあなたにとってどんな場所ですか?

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すいません、いきなり宣伝。
たった1度しかやってこない34歳の夏の半分は、この1冊に捧げたような気すらするので、つい。

今年の夏は、いろんな雑誌の仕事で、たくさんたくさんの人にインタビューしました。
そして、有名無名のみなさんに、今のNYについて聞いてみた。

なかでも特に印象的だったのは、アーティスト、トム・サックスのコメント。

It is the best place to work, but a terrible place to live.
The quality of life sucks.
It doesn't matter how much money you have or don't have.
It is just misery.
The only thing money can buy you in New York is time.
It cannot buy you safety, or quiet, or peace.
You have to find these things on your own.

働くには最高の場所だけど、住むにはひどい場所さ。
日常生活の質はひどいね。
どれだけお金を持ってようと、持ってなかろうと、関係ない。
みじめなだけだ。
ニューヨークでお金が買えるものは時間だけ。
安全も、静寂も、平和も買うことはできない。
自分で見つけないといけない。

そうなのよ、そうなのよ、と深くうなずいてしまった。
何をするにもものすごくお金がかかるし、汚いし、うるさいし、腹が立つことは多い。

とはいえ、やっぱりインタビュアーとしては、じゃあなんでNYに住んでるの?と聞かないといけない。
トムの答えは、同じ作品を創るのにも、たとえば南仏の平和な街で作ったとしたら、同じようなインパクトは残せないんじゃないかと思う、ということだった。

同じような質問を、いろんな人に投げてみたけれど、「ニューヨーク最高!」という意見はほとんどなかった。変わっちゃったよね、とか、ここに仕事があるから、とか後ろ向きな意見がわりと多かった。みんなNYとは愛憎の関係みたいだ。
どうですか、NY在住のみなさん。

確かに私がはじめてNYを訪れた94年から、ずいぶん変わったもんです。
安全でクリーン(あくまで比較ですが)になったけれど、アンダーグラウンドな魅力は減った。

2年ほど前に仕事でメキシコにいったときに、メキシコ在住日本人の人(酒乱気味)に
「アメリカのどこがいいんですか!ニューヨークのどこがいいんですか!!」とからまれたことがある。
そんときは、いや~、しらふのときにでも、と逃げたが、そのとき答えられなかった理由は、自分の中で、NYラブ度が下がってたからかもしれない。

有名アーティストと自分を並べて語るのはおこがましいけれど、NYに暮らし続ける理由は、トムの答えに一番近いのかな、と思ったりしました。
文句はいっぱいあるけれど、これだけ濃い時間をすごせて、濃い人たちと出会えて、刺激を受ける生活は、今のところ、ほかの場所では無理なんじゃないかってことだ。
それでもやっぱり老後はいなかですごしたい。




| ニューヨーク | 15:51 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

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わからないけど、そこにあるのが好きなんだ ~運転手

週末、東京バーがオープンして取材に行きました。
カフェ大臣と私がこっそり呼んでいるトランジットの中村さんのNYデビューということで。
その後、ファッションウィークのアフターパーティーにはしごすることになり、タクシーに乗ったのだが、人数が多かったので、助手席に乗った。
そしたらこんなオブジェが目に入ってきた。
一瞬、酔いが冷めた瞬間である。

wtc.jpg


よく考えたら、911のテロが起きたのも、ファッションウィークの最中である。
数日前から、グランドゼロに”光の塔”が空に投影されて、忘れちゃいかん、と言われているようだ。

このタクシーの運転手の兄ちゃんは、乗ったときはえらく愛想が悪くて、このやろ、と一瞬思ったが、これを見たら急にいいヤツに見えてきたから不思議である。
アフリカ人かな。1年中、これをつけて走ってるらしい。
なんで?と聞いてみた。

I don't know. I just like them here.
わからない。そこにあるのが好きなんだ。
この人は、毎日、あの事件を思い出しながら、車を走らせてるんだろうか。
6年経って、ずいぶん遠いことのように思えるし、思い出すことも少ないけど、やっぱり一人一人がいろんな形で思い出してたりするんだな、と実感した。

ところでやっぱり問題は、アメリカが、あのときよりもテロ対策をちゃんとやってるか、ってことである。
入国するたびに、荷物をひっくりかえされるという話はよく聞くし、知り合いが入国審査で拘束されちゃったりすることもある。
相変わらず、空港のセキュリティは長蛇の列だ。
問題は、アメリカがあの頃よりも安全になったかどうかだ。

”より安全なアメリカ”は、大統領選のマントラになってる。
ちょっと前に、民主党の大統領討論でヒラリーが言ったヒトコト。
I believe we are safer than we were,
We are not yet safe enough
かつてよりも安全になったと思うけれど、十分ではない。

安全かどうかを図る客観的な尺度はないし、前に比べて安全かどうかはわかりっこないから、モノは言いようかなと思う。

ちなみに、個人的には安全になったような気がしない。
米軍も、移民局も、空港のセキュリティも、国中がどこか全然まちがった方向を見ているような気さえする。
このまま何も起こりませんように。

| ニューヨーク | 13:48 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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僕はどっちでもいいよ ~タクシー運転手

フリーメーソンの話とうって変わってところはニューヨークです。
(あ、そうだ、メーソンの話を書いてから、メーソンって何? という質問をいくつかいただいた。
メーソンについては、ここに詳しく出ています。情報の正確さについては責任を負いかねますが。)

ニューヨークでは、昨日の早朝から、キャブの過半数がストライキをやっている(参加しているキャブの数は、8割とか、9割とか、いろいろある)。
走っているキャブは、市が決めた対応計画によって、相乗り制を採用して、基本料金10ドル、それ以降は、決められた区間を超えるごとに5ドル増し、という料金体系で走っている(地下鉄のストのときと一緒)。

NYを知っていないとわからない話で申し訳ないのだけれど、つまり、基本料金が高くて、さらにどんどん加算されるうえ、相乗りの可能性も高く、目的地まで行くのにやたら時間がかかる、ということである。おまけに空港まわりはかなり悲惨なことになっていたらしい。列がものすごく長くなって。相当面倒くさい。
おまけに今、NYでは、ファッションウィークというイベントが行われていて、あっちゃこっちゃに行かなければならないので、さらに面倒くさい。
ヴォーグの編集長アナ・ウィンターさま以下、たくさんのショーに行く方々は、車をチャーターして対応していた。
あ、アナさまはいつもチャーターですよね。
私の場合は、メンズの限られたブランドのショーしかいかないが、それでも電車とバスを駆使しまくって、足が痛い。

そうはいっても、911、停電、地下鉄スト、と交通マヒには慣れてしまった。
タクシー運転手の言っていることにも同情できるし。
と、なんとなく怒る気にもならなかった。

話は前後するが、そもそも、ストの理由は、市がGPSの設置を義務づける、と決めたこと。
コストは、タクシー会社または運転手もちで何千ドル(これも正確な値段は諸説ある)もかかる上、カーナビ機能もなく、プライバシーが侵害されると、ドライバーたちが反対していた。
そして、3つある大きな組合のうち2つが参加して、ストとあいなったわけです。

というわけで、昨日は一度タクシーに乗った。
相乗りした男性(白人、30代後半、金融系か)は、やったら怒っていて、ドライバーに、
「こういうときに乗じて、金儲けしやがって」と悪態をついていた。
でもね、この人は、ストに参加せずに働いているわけで、この人に怒るのは、筋違いでは?とたしなめたら、ぐぐっと黙って私を睨みつけた。
それも筋違いであるが。

こういうときつくづく思うのだが、ニューヨークの人はよく怒る。
いろいろなことがうまくいかない街ではあるので、怒る気持ちはわかるが、こんな街に住んでいるのにいちいち怒っていたら、エネルギーの無駄である、とあるとき気がついたので、私はなるべく怒らないように心がけている。
(とはいっても、11年もアメリカに住んでいるので、平均的な日本人よりは怒ると思う。過去に仕事中のトラブルで怒ったときに、クライアントにびっくりされたことが、何度かあります)

そして、今日、2度目のタクシーにのった。ストは残り6時間というときに。
運転手と話をしているうちにわかった衝撃的な真実。
ストなのだから、私はてっきり交渉が行われていると思い込んでいたのだが、交渉は行われていなかったのだという。
がーん。
私は交渉を応援しているつもりで高い料金を払っていたのに、どうやら違ったらしい。
じゃあ、なんでストをしてるの?と聞いてみた。
They just wanted to make a point

make a pointという言い回し。
辞書には、主張する、言い分を立証する、と書いてある。
つまり、GPSの設置義務はフェアではない、と主張したかっただけらしい。
ちょっとショック。

ちなみに、2日間、どうだった?と聞いたら、
I got cursed out a couple of times
何度か悪態をつかれたよ

curse out というのは、まあ、FワードやSワードを使ってののしったり、悪態をついたりすることです。

じゃあ、ストがもう終わりでよかったね、と言ってみたら、またも意外なコトバが返ってきた。
I don't mind either way
僕はどっちでもいいよ。
投げやりな感じでもなく、怒っている感じでもない。
怒る人には怒らせておけばいいさ、という感じである。
やっぱりこんな街でタクシー運転手をやるには、こういう達観した感じがないとダメなようです。




| ニューヨーク | 14:04 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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どこに住んでるの?

先日、日本からきたジャーナリストの方とお会いする機会があった。
会って3分くらいで、「さくまさん、学校はどちらへ?」と質問された。
別に不愉快というわけでもなかったが、ニューヨークに住んでいて、あまり学歴をたずねられることはないし、私が普段お仕事している業界の中でも、学歴が話題になることはなかなかないので、驚いた、というか新鮮だった。
これって、一種、日本のカルチャーかしら。どうでしょう?

という話を、アメリカ人の友人としていたら、あら、ニューヨークにだってあるわよ、お約束の質問、という。
彼女のスペイン人の友人が、ニューヨーカーは、すぐに「どこに住んでいるの?」と聞く、という考察をしていたという話である。
スペイン人の彼は、ニューヨーカーは、相手が住んでいるエリアで、階層的にどのあたりかを判断する基準にしている、と思ったらしい。どこに住んでるの?と聞かれるのは、あまり愉快じゃない、という話をしていたそうだ。

確かに、ニューヨーカーは、すぐ「どこに住んでるの?」と聞きます。
私は7年ほどクイーンズに住んでいたが、聞かれたときに、クイーンズだよ、と答えると、ほお、みたいな反応が返ってくることが多かった。
「キミみたいな人が、文化のないクイーンズに住んでいるとは驚きだね」とずばり言われたこともあるし(キミみたいな人って、どういう意味かわからないけど)、日本人に「怖くないの?」と言われたこともある。
ちなみに、クイーンズ、怖くありませんけど。

マンハッタンに住まないのなら、ブルックリンのほうがオシャレ、というコンセンサスはあるかもしれない。
アーティストや有名人がクイーンズに住んでいる、という話もほとんど聞かないし。
あ、イサム・ノグチはクイーンズに住んでいたのですが。
クイーンズは、安いけど、移民文化しかない、というイメージがあるから、敬遠する人も多いみたいだ。
私は、ごちゃごちゃした感じが大好きだったし、ゆるい雰囲気も気に入っていた。
近隣の人も、必ずスペイン語で話しかけてくるキューバ人のおばあちゃんとか、ドイツ人のふりをするアフガニスタン人とか、ずっと理想のお嫁さんを探しているバングラデッシュ人とか、愉快な仲間たちって感じで、楽しかったし。

胸を張って、クイーンズに住んでいます、と言っていたつもりだったけど、確かに、金融業界のリッチな情報筋とかと話をしているときに、クイーンズに住んでいるの、というのに抵抗を感じたこともあるような。貧乏なのね、と思われるかな、とかね。そんな気持ちがなかったと言ったらウソかもしれない。

初対面の人と会ったときに、どこに住んでいるかを判断材料にしてしまうことは、日本でもあると思うけど。

そんなことを考えていたのだが、先日、ブロンクスにゴルフに行ったときに、ブロンクス出身の白人の若者2人とプレイすることになった。
20代前半くらいだろうか。
高校生のときに、キャディのバイトをやって、うまくなったんだという。
見た目は、うーむ、ゲトー出身の白人って感じ。タトゥーがばっちり入っていて、だぼだぼのシャツにだぼだぼのパンツ。職業は大工さんなんだって。
外見はタフなゲトーのキッズって感じ。
ゴルフって柄でもないけれど、ボールをなくしたりすると、一緒になって一生懸命探してくれる。
とてもおもしろくていい子たちであった。
でもやっぱり、彼らも、会ってすぐ、「どこに住んでるの?」と聞いてきた。
彼らが、私の階層を判断しようとしているとは思えないから、単に、習慣なのかな、やっぱり。

| ニューヨーク | 07:23 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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すわ、ニューヨークにも

ミネソタで橋が落ちる事件があったけれど、あれ、他人事ではない気がする。
NYの橋も、ちゃんと整備しているのだろうか。
これだけちっちゃいシマに、こんなにぎっしりいろいろ詰め込んで、大丈夫なのだろうか。
911、大停電、そして最近では例の爆発と、何かあるたびにつくづく思う。
だからと言って何かしているわけではまったくないが。

と、ぶつぶつ考えているところに、昨日の大雨。
朝まで原稿を書いていたのだが、6時くらいから急に大地を揺さぶるような音が聞こえてきて、大量の雨が降りました。
愉快ではなかったけれど、疲れていたので雷の音を子守唄に寝てしまった。

起きたらNY市は大混乱に陥っているではないですか。
大雨のおかげで地下鉄はとまっているし、ブルックリンは1889年以来初のトルネード(竜巻)に見舞われたという。
トルネード・・・
たまにニュースで見るけれど、NYにトルネードが来ると思ったことはなかったわ。

それにしても、確かに大量に降ったとはいえ、雨で地下鉄が麻痺するって、どういうことだろう。
NYのインフラはほんとに脆いのである。

そういえば、大雨の前日に、NY市からお知らせのパンフレットがきてたなあ。
放っておいたのを思い出して、あらためて読んでみた。

タイトルはHurricanes and New York City
ニューヨークとハリケーンは関係がないと思っていませんか、という感じではじまる。

Due to regional geography, hurricanes in New York City -though infrequent,-can do more damage than hurricanes of similar strength in the southern United States.
平たく訳すと、しょっちゅう起きるわけではないが、起きた場合は、南部よりも被害が大きくなる可能性がある、という話である。
たとえば、カトリーナ級のハリケーンが起きたら、ニューオリンズよりもひどいことになる、ということです。

地図がついていて、やばい順に、オレンジ、黄色、ミドリで色がつけてある。
ちなみにうちはミドリ。
そして何かあった場合、逃げる場所が指定してある。
ちなみに避難センターは、マンハッタンに13箇所しかない。
ますます大丈夫か、という気分になってきた。

でも、NYで暮らすうちに学んだこと。
くよくよしても仕方がない。
きっとなんとかなるのである。




| ニューヨーク | 04:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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